ネットワークマッピングとRe-IP
本番サイトと災害復旧(DR)サイトで異なるネットワークおよびIPスキームを使用する場合、一般的に、フェイルオーバーを行う前にVMレプリカのネットワーク設定を変更する必要があります。レプリカを手動で構成しなくても済むようにし、フェールオーバーのダウンタイムを最小限に抑えるため、Veeam Backup & Replicationはネットワーク・マッピングと自動IPアドレス変換に対応しています。
ネットワークマッピング
デフォルトでは、レプリケートされたVMは元のVMと同じネットワーク設定を使用します。DRサイトのネットワークが本番ネットワークと一致しない場合、レプリケーションジョブ用にネットワークマッピングテーブルを作成することができます。このテーブルはソースネットワークをターゲットネットワークにマッピングするものです。
各ジョブの実行中に、Veeam Backup & Replicationにより元のVMのネットワーク構成がマッピング・テーブルに照らして確認されます。元のVMネットワークがテーブル内のソースネットワークと一致する場合、Veeam Backup & Replicationによりレプリカ構成ファイルが更新され、ソースネットワークがターゲットネットワークに置換されます。そして、VMレプリカが再登録されます(スナップショットVMレプリカではなく、従来のVMレプリカの場合)。そのため、VMレプリカのネットワーク設定はDRサイトの要件により、常に最新の状態に維持されます。VMレプリカへのフェイルオーバーを選択した場合、正しいネットワークに接続されます。
注 |
ネットワーキングのためにVLAN IDを使用する場合、ソースネットワークとターゲットネットワークでVLAN ID設定を指定することができます。 |
Re-IPルール
Microsoft VMの場合、Veeam Backup & ReplicationではVM IPアドレスの再構成も自動化されます。本番サイトのIPアドレッシングスキームがDRサイトのアドレッシングスキームと異なる場合、レプリケーションジョブ用に多数のRe-IPルールを作成することができます。
レプリカにフェールオーバーした場合、指定したいずれかのRe-IPルールがレプリカに適用されるかどうか、Veeam Backup & Replicationにより確認されます。ルールが適用される場合、Veeam Backup & ReplicationによりレプリカのVMディスクがバックアップ・サーバーにマウントされ、Microsoft Windowsのレジストリを通してIPアドレス構成が変更されます。処理全体は1秒未満で終了します。何らかの理由によりフェイルオーバーが取り消される場合や、元の場所にフェイルバックする場合、レプリカIPアドレスがフェイルオーバー前の状態に戻されます。
重要 |
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