デフォルトの変更ブロック追跡メカニズム
<%VAW%>で行われる変更ブロック追跡は、バックアップタイプによって異なります。
ボリュームレベルのバックアップの場合、<%VAW%>は、次のように変更ブロック追跡を行います。
- フルバックアップジョブセッション中に、<%VA%>はバックアップされたボリュームのマスターファイルテーブル(MFT)を読み取ります。<%VA%>は、MFTレコードを使用して、ファイルシステムメタデータを持つダイジェストを作成し、このダイジェストを保存場所に転送して、結果として作成されるバックアップファイルに保存します。
- 後続の増分ジョブセッション中に、<%VA%>は次の操作を実行します。
- バックアップされたボリュームのマスタファイルテーブル(MFT)を読み取り、ファイルシステムのメタデータを持つ新しいダイジェストを作成します。
- バックアップの保存場所と対話し、直前のジョブセッション中に作成されたバックアップファイルのダイジェストを入手します。
- 新しいダイジェストと以前のダイジェストを比較し、このボリュームで直前のジョブセッション以降変更されたデータブロックのファイルを検出します。
増分バックアップ中、<%VAW%>は、直前のジョブセッション以降変更されたファイルに関係するデータブロックのみを、VSSスナップショットから読み取ります。<%VA%>が変更されたファイルに関する情報を計算できない場合、たとえば、バックアップファイルからダイジェストを取得できない場合、<%VA%>はVSSスナップショットからすべてのデータブロックを読み取る必要があります。その結果、バックアップにかなり長い時間がかかる場合があります。
注 |
<%VAW%>は、NTFSボリュームについてのみデフォルトの CBTメカニズムを使用します。このため、他のファイルシステムを使用するボリュームでは、増分バックアップにはさらに時間が必要になります。これは、直前のジョブセッションから変更されたブロックがどれかを判断するために、 <%VAW%>がVSSスナップショットからすべてのデータを読み取るからです。 |
ファイルレベルのバックアップの場合、<%VAW%>は次のように変更ブロック追跡を行います。
- フルバックアップジョブセッション中に、<%VA%>はバックアップファイルに新しいNTFSパーティションを作成します。<%VA%>は、すべてのバックアップファイルやフォルダの保存に、このパーティションを使用します。
- それ以降の増分ジョブセッション中、<%VA%>は次の操作を実行します。
- <%VA%>コンピューター上のファイルとバックアップ上のファイルの最終更新日属性を比較します。この操作により、 <%VA%>は直前のジョブセッション後に変更されたファイルを検出できます。
- 変更されたファイルそれぞれとその親フォルダーに関連するメタデータを含むデータブロックを、ターゲットのバックアップ場所から<%VA%>コンピューターへ転送します。
バックアップされたファイルシステムのフォルダ構造が複雑で、階層レベルが何重にもなっているときに、リモートの場所にデータをバックアップする場合、増分バックアップ中、 <%VA%>コンピューターでの受信ネットワークトラフィックが、発信トラフィックをはるかに上回ることがあります。直前のジョブセッション以降、変更されたファイルがほとんどなくても、大量のデータが<%VA%>コンピューターに転送される可能性があります。
- ダウンロードされたデータブロックのファイルシステムメタデータを、現在のファイルシステムメタデータで置き換えます。
- 変更されたファイルとともに、現在のメタデータを持つデータブロックを<%VA%>コンピューターからバックアップの保存場所へ転送します。 <%VA%>が、バックアップの保存場所に新しく作成されたバックアップファイルデータとメタデータを保存します。
注 |
以下の点を考慮してください。
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