BitLocker暗号化ボリュームのサポート
Veeam Agent for Microsoft WindowsはMicrosoft Windows BitLockerで暗号化されたボリュームとの間のデータのバックアップとリストアのシナリオをサポートします。
BitLocker暗号化ボリュームのバックアップを作成し、Veeam Agent for Microsoft Windowsで作成したバックアップをBitLocker暗号化ボリュームに保存することができます。
BitLocker暗号化ボリューム(ソースとターゲットの両方とも)は、Veeam Agent for Microsoft Windowsがバックアップ操作を開始した時点でロック解除されている必要があります。
- バックアップ範囲に追加されたボリュームがバックアップの時点でロックされていると、バックアップジョブを処理できず、失敗します。
- バックアップファイルの保存先のボリュームが、バックアップの時点でロックされていると、バックアップジョブは作成されたファイルを保存できず、ジョブが失敗します。
BitLocker暗号化ボリュームに保存されているバックアップからデータをリストアすることも、BitLocker暗号化ボリュームにデータをリストアすることもできます。
Veeam Agent for Microsoft Windowsは初期状態でボリュームをリストアします。
- 暗号化されたボリュームを元の場所にリストアすると、リストアされたボリュームは暗号化されます。
- 暗号化されていないボリュームを暗号化されたボリュームにリストアしても、リストアされたボリュームは暗号化されません。
重要 |
リストア中にBitLocker暗号化ボリュームのサイズを変更した場合、リストアされたボリュームは暗号化されません。ボリュームのサイズ変更の詳細については、「ボリュームのサイズ変更」を参照してください。 |
BitLocker暗号化ボリュームは、リストア操作を実行する時点でロック解除されている必要があります。
- バックアップファイルがロックされたボリュームに保存されていると、Veeam Agent for Microsoft Windowsはそのファイルにアクセスできないため、そこからデータをリストアすることはできません。
- ボリュームレベルのリストアを実行し、ターゲットのボリュームがロックされていると、Veeam Agent for Microsoft Windowsは警告を表示し、ボリュームのロック解除を求めます。Microsoft Windows UIを使用してこれを行うことができます。
Veeamリカバリメディアから起動すると、BitLocker暗号化ボリュームに保存されているバックアップからデータをリストアすることも、BitLocker暗号化ボリュームにデータをリストアすることもできます。
- データのリストアに使用するバックアップファイルがロックされたボリュームに格納されていると、Veeam Agent for Microsoft Windowsはこのバックアップファイルにアクセスできません。バックアップファイルを含むボリュームのロックを解除するには、[Backup file]フィールドの[Unlock drive]をクリックして、そのボリュームのパスワードを入力します。
- ターゲットのボリュームがBitLocker暗号化ボリュームでロックされている場合は、ウィザードの[Restore Mode]ステップで、Veeam Agent for Microsoft Windowsがそのことを伝える警告を表示します。次のシナリオのいずれかを使用することができます。
- データをターゲットボリュームにリストアし、ボリュームのBitLocker暗号化を有効にしておくことができます。そのためには、データのリストアを開始する前にボリュームのロックを解除する必要があります。
ボリュームのロックを解除するには、警告ウィンドウで[Cancel]をクリックします。ウィザードの[Restore Mode]ステップで、[Manual Restore]を選択します。ウィザードの[Disk Mapping]ステップで、[Customize disk mapping]をクリックして、必要なボリュームで[Unlock]をクリックします。
- データをターゲットボリュームにリストアし、ボリュームのBitLocker暗号化を無効にすることができます。そのためには、警告ウィンドウで[OK]をクリックします。Veeam Agent for Microsoft Windowsはボリュームの既存のBitLocker暗号化パーティションを削除し、ディスクをフォーマットし、バックアップからデータを暗号化されていない状態でリストアします。
重要 |
Veeam Agent for Microsoft Windowsは、FAT32としてフォーマットされBitLockerで暗号化されたボリュームはバックアップできません。通常は、FAT32では、VSSスナップショットを同じボリュームに保存できません。Veeam Agent for Microsoft WindowsがFAT32としてフォーマットされたボリュームのVSSスナップショットを開始すると、VSSスナップショットはコンピューターのFAT32以外でフォーマットされた別のボリュームに保存されます。 BitLockerが有効になっていると、Microsoftの制限により、VSSは別のボリュームにスナップショットを保存できず、バックアッププロセスは失敗します。 |