製品の無償版およびワークステーションエディションでの保持ポリシー
製品の無償版およびワークステーションエディションでは、 Veeam Agent for Microsoft Windowsは過去N日間(ユーザーが定義した日数)のリストアポイントを保持します。バックアップジョブセッションごとに、使用されなくなったリストアポイントがバックアップチェーンにあるかどうかをVeeam Agent for Microsoft Windowsがチェックし、使用されなくなったリストアポイントがあったら、チェーンから削除されます。
保持ポリシー設定については、は、暦日ではなくバックアップファイルが正常に作成された日数を考慮します。
たとえば、バックアップジョブを次のように構成しているとします。
- バックアップジョブは毎日実行されます。
- 保持ポリシーは5日に設定されています。
バックアップジョブは3回正常に実行され、バックアップチェーンに3つのリストアポイントが作成されました。その後、コンピューターの電源を10日間切っていました。コンピューターの電源を入れたとき、はスケジュールに合わせてバックアップジョブを実行し、新しいリストアポイントを作成します。ただし、最も古いリストアポイントはバックアップチェーンから削除されません。新しいバックアップジョブセッションの終了時にバックアップチェーンにあるのは、バックアップジョブが正常に実行された4日間に作成された、4つのリストアポイントのみです。
保持によるバックアップの削除
使用されなくなったリストアポイントの削除時、Veeam Agent for Microsoft Windowsでは、ディスクからバックアップファイルが削除されるだけではなく、バックアップチェーンを変換して、バックアップチェーンが常に、以後の増分バックアップファイルが依存するフルバックアップファイルを含むようにします。バックアップチェーンの整合性を維持するために、Veeam Agent for Microsoft Windowsでは次のローテーションスキームを使用します。
- バックアップジョブセッションごとに、<%VAL%>によってバックアップチェーンにバックアップファイルが追加されます。また、使用されなくなったリストアポイントがあるかどうかがチェックされます。
- 使用されなくなったリストアポイントVeeam Agent for Microsoft Windowsによってバックアップチェーンが変換されます。このプロセスの一環として、次の操作が実行されます。
- フルバックアップファイルが、そのフルバックアップファイルより後の増分バックアップファイルのデータを含むように、Veeam Agent for Microsoft Windowsによって再構築されます。この目的のために、チェーン内の最も古い増分バックアップファイルのデータブロックが、Veeam Agent for Microsoft Windowsによってフルバックアップファイルに挿入されます。このようにして、フルバックアップはバックアップチェーンに「移動」します。
- 最も古い増分バックアップファイルは冗長としてチェーンから削除されます。そのデータは既にフルバックアップファイルに挿入されており、フルバックアップファイルにはこの増分バックアップファイルのデータが含まれています。
バックアップチェーンに複数の使用されなくなったリストアポイントが含まれている場合も、再構築手順は同じです。複数のリストアポイントのデータを、再構築されたフルバックアップファイルに挿入することで、はバックアップチェーンが破損しないようにします。これで、どのリストアポイントにでもデータをリカバーすることができます。