バックアップコピーの間隔

バックアップコピー間隔とは、バックアップコピーのジョブで、リストアポイントをソースバックアップリポジトリからターゲットバックアップリポジトリにコピーする必要のある時間間隔です。

Veeam Backup & Replicationでは、定期コピーモードでのみバックアップコピー間隔が使用されます。

ックアップコピー間隔は、リストアポイントの選択のプロセスに影響を与えます。詳細については、「リストアポイントの選択」を参照してください。

新しい間隔の最初に、Veeam Backup & Replicationによって、ソースバックアップリポジトリ内に新しいリストアポイントがあるかどうかが確認されます。

  • 新しいリストアポイントが見つかった場合は、バックアップコピーのジョブによって同期プロセスが開始され、最新のリストアポイントがターゲットバックアップリポジトリにコピーされます。
  • 新しいリストアポイントが見つからないか、ソースバックアップジョブによってロックされている場合は、バックアップコピージョブは[Idle]状態になります。

デフォルトでは、バックアップコピー間隔は1日に設定されています。バックアップコピージョブを構成するときにこの間隔を変更して、間隔を分単位または時間単位で設定することができます。 短すぎるバックアップコピー間隔を指定したり、間隔を変更したりすると、問題が発生する場合があります。詳細については、「バックアップコピー間隔の問題」を参照してください。

分単位および時間単位のバックアップコピーの間隔

最初の分単位および時間単位の間隔はバックアップコピーのジョブを最初に実行したときに開始します。その後のバックアップコピー間隔はそれぞれ、バックアップコピーのジョブ設定で指定した時間間隔の後に開始されます。

たとえば、バックアップコピー間隔を4時間に設定し、Backup copyジョブを午前0時00分に開始した場合は、Veeam Backup & Replicationによって、新しいバックアップコピー間隔が午前0時00分、午前4時00分、午前8時00分という順に開始されます。

バックアップコピー間隔 

日次バックアップコピーの間隔

日次のバックアップ間隔は、バックアップコピーのジョブ設定で指定した時刻に毎日開始します。

たとえば、バックアップコピー間隔を1日に設定し、新しい間隔を午後0時00分に開始するようVeeam Backup & Replicationに指示した場合は、Veeam Backup & Replicationによって、新しいバックアップコピー間隔が毎日午後0時00分に開始されます。

バックアップコピー間隔 

バックアップコピーのジョブの開始時刻と、バックアップコピー間隔が異なる場合があります。

たとえば、バックアップコピージョブの構成時に、バックアップコピーの間隔の開始時刻を午後12時00分に設定し、バックアップコピージョブ自体を午前12時00分に起動したとします。この場合、バックアップコピージョブを起動するとすぐに、最初のバックアップコピーの間隔が開始し、短い時間間隔で実行されます。前述の例では、1日ではなく12時間だけとなります。以降のすべてのバックアップコピーの間隔は、バックアップコピージョブのスケジュールによって定義されている通りに開始されます。

バックアップコピー間隔の問題

スケジュールされたアクティビティがあると、バックアップ・コピー・ジョブが予想どおりに実行されずに失敗する場合があります。Veeam Backup & Replicationでは、バックアップ・コピー・ジョブで発生する可能性のある問題の一部は自動的に処理されます。

短いバックアップコピーの間隔

Veeam Backup & Replicationでは、バックアップ・コピー・ジョブのバックアップ・コピー間隔内でリストア・ポイントの転送に失敗する場合があります。これが発生するのは、たとえば、バックアップコピー間隔が短すぎて、コピーするデータの量に対して不十分な場合です。

Veeam Backup & Replicationでは、最初のバックアップ・コピー間隔と後続のものとでこの状況の処理が異なります。

  1. 新しいバックアップコピー間隔が開始すると、以前にコピーされたリストアポイントは、リストアポイントの選択ルールに対応しなくなります。つまり、リストアポイント作成の時間は、検索の対象外になります。このため、Veeam Backup & Replicationは、ソースバックアップリポジトリ内に新しいリストアポイントが出現するまで待機します。
  2. ソースバックアップリポジトリ内に新しいリストアポイントが出現すると、Veeam Backup & Replicationでは、引き続きコピーする必要があるデータブロックを検出して、ターゲットバックアップリポジトリにフルバックアップファイルを作成し、これらのデータブロックをコピーします。

ターゲットバックアップリポジトリにフルバックアップファイルが存在するようになるまで、このプロセスは続行されます。

Veeam Backup & Replicationで、Backup copyジョブセッションを[Error]ステータスでマークしないのは、Backup copyジョブのバックアップコピー間隔中にソースバックアップジョブが開始されなかった場合(つまり、Backup copyジョブに、ターゲットバックアップリポジトリにコピーするものがない場合)です。

バックアップコピー間隔の開始時刻の変更

バックアップコピージョブを日次バックアップコピー間隔で実行することを選択した場合は、バックアップコピー間隔の開始時刻を定義する必要があります。ただし、後で開始時刻の変更が必要になることもあります。開始時間の変更後、Veeam Backup & Replicationは次のように動作します。

  1. Veeam Backup & Replicationで、通常どおり「古い」開始時間の値に従って、現在のバックアップ・コピー間隔の実行を終了します。
  2. 現在のバックアップ・コピー間隔が終了すると、即座にVeeam Backup & Replicationでバックアップ・コピー間隔が開始され、「新しい」開始時間ポイントが来るまで待ちません。その後、Veeam Backup & Replicationでは開始された間隔を「引き延ばし」ます。新しい開始時間にバックアップ・コピー間隔自体を足した時間になるまでの残り時間、この間隔が継続します。
  3. 後続のすべてのバックアップコピーの間隔が作成されると、新しいスケジュールに従って通常通りに開始されます。

たとえば、最初にバックアップコピージョブを作成したときに、日次バックアップコピー間隔を午前8時の開始時刻で設定したとします。その後、開始時刻を午前10時に変更しました。この場合、Veeam Backup & Replicationでは現在実行中のバックアップ・コピー間隔、つまり午前8時に開始されたバックアップ・コピー間隔を、通常どおりに終了します。その後、即座に新しいバックアップコピー間隔が開始されます。この間隔は、当日の午前8時から次の日の午前10時まで、26時間実行されます。後続のすべてのバックアップコピー間隔は、毎日午前10時に開始されます。

開始時刻の変更後に実行される最初のバックアップコピー間隔は、概して通常の間隔よりも長くなります。これは、前述の「引き延ばし」されたバックアップコピー間隔によるものです。すぐに同期プロセスを開始するには、開始時刻の値を変更した後、[Sync Now]オプションを使用できます。この場合、Veeam Backup & Replicationは以下のように動作します。

  1. 同期プロセスを手動で開始すると、Veeam Backup & Replicationでは現在のバックアップ・コピー間隔を強制的に終了し、新しい開始時間の値に従って、新しいバックアップ・コピー間隔を開始します。新しいスケジュールによる新しいバックアップコピー間隔が開始されるまでの間、このバックアップコピー間隔が継続します。
  2. 後続のすべてのバックアップコピー間隔は、通常通りに作成されて開始されます。

その結果、開始時刻変更後の最初のバックアップコピー間隔が、即座に開始されます。

たとえば、最初にバックアップコピージョブを作成したときに、日次バックアップコピー間隔を午前8時の開始時刻で設定したとします。その後、開始時刻を午前10時に変更しました。開始時刻の変更時に、手動での同期プロセスを午後1時に開始しました。この場合、Veeam Backup & Replicationでは、現在のバックアップ・コピー間隔、つまり午前8時に開始されたバックアップ・コピー間隔は、午後1時になるとすぐに終了します。その後、新しいバックアップコピー間隔が開始されます。当日の午後1時から次の日の午前10時までの21時間、この間隔が実行されます。後続のすべてのバックアップコピー間隔は、毎日午前10時に開始されます。