自動開始スケジュール

ユーザーの介入なしで定期的にジョブを実行するために、ジョブが自動的に開始されるようにスケジュールすることができます。バックアップサーバー上で動作するVeeam Backup Serviceはバックアップサーバー上で構成されたすべてのジョブの構成設定を確認し、スケジュールに従ってジョブを開始します。

Veeam Backup & Replicationではジョブのための次のスケジュール設定を構成することができます。

ジョブを任意の時刻に開始

毎日、任意の曜日、または月単位で選択した日の任意の時刻にジョブを開始するようスケジュールすることができます。

このタイプのスケジュールでは、ジョブを開始する正確な時刻を定義する必要があります。たとえば、毎日午後10時00分や毎月第1日曜日の午前0時00分にジョブを開始するよう構成することができます。

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ジョブを任意の間隔で開始

1日を通して、任意の間隔で定期的にジョブを開始するようスケジュールすることができます。ジョブセッション間の間隔は分単位または時間単位で定義することができます。たとえば、30分ごと、2時間ごとにジョブが開始するよう構成することができます。

定期的に実行されるジョブの場合、基準時刻は真夜中(午前0時00分)となります。Veeam Backup & Replicationでは常に、定義された間隔のカウントが午前0時00分に開始され、最初のジョブ・セッションは午前0時00分に始まります。たとえば、ジョブを4時間間隔で実行するように構成した場合、ジョブは午前0時00分、午前4時00分、午前8時00分、午後0時00分、午後4時00分のように開始されます。

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必要に応じて、定期的に実行するジョブのオフセットを指定することができます。オフセットとは、ジョブを開始する1時間の中の正確な時刻のことです。たとえば、4時間間隔でジョブを開始するよう構成し、オフセットとして15分を指定することができます。この場合、ジョブは午前0時15分、午前4時15分、午前8時15分、午後0時15分、午後4時15分のように開始されます。

自動開始スケジュール 

定期的に実行されるジョブのセッションが指定の間隔に一致せず、次に予定しているジョブ・セッションと重なる場合、Veeam Backup & Replicationはスケジュールされている最も近い間隔で次のバックアップ・ジョブ・セッションを開始します。たとえば、4時間間隔でジョブを実行するよう設定したとします。そして、最初のジョブセッションが午前0時00分に開始され、5時間かかって午前5時00分に完了したとします。この場合、Veeam Backup & Replicationは新しいセッションを午前8時00分に開始します。

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ジョブを継続的に実行

ジョブを継続的に、つまり中断なく実行するようスケジュールすることができます。継続的に実行されるジョブの新しいセッションは、前のジョブセッションが完了するとすぐに開始されます。継続的に実行されるジョブを利用することにより、VMにインストールされたクリティカルアプリケーションに対してほぼ無停止のデータ保護(ニアCDP)を実装することが可能になります。

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連鎖ジョブ

一般的に、仮想環境で構成されるデータ保護ジョブは、ジョブAが完了するとジョブBが開始されるというように、次々に開始されます。スケジューリング設定を使用して、ジョブの連鎖を作成することができます。そのためには、連鎖内の最初のジョブの開始時刻を定義する必要があります。連鎖内の他のジョブについては、[After this job]オプションを選択して、リストから前のジョブを選択する必要があります。

ジョブの連鎖作成は特定のタイプのジョブのみに限定されません。タイプの異なるジョブについても連鎖を作成することができます。たとえば、次のようにすることができます。

  1. 連鎖内の最初のジョブとしてバックアップジョブを設定する。
  2. SureBackupジョブを構成してバックアップジョブと連鎖付ける。この場合、Veeam Backup & Replicationはバックアップ・ジョブの完了後に、バックアップ・ジョブと一緒に作成されたバックアップ・ファイルを自動的に検証します。

自動開始スケジュール 注:

最初のジョブを手動で開始した場合、Veeam Backup & Replicationにより、連鎖付けされたジョブも開始するよう提案されます。[Yes]をクリックするとジョブの連鎖全体が開始され、[No]をクリックすると連鎖内の最初のジョブのみが開始されます。

最初のジョブを手動で開始し、最初のジョブの実行中に別のジョブを連鎖付けした場合、連鎖付けされたジョブは最初のジョブの完了時点で開始されません。

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ジョブの連鎖付けでの推奨事項

ジョブの連鎖付けは慎重に行う必要があります。ジョブの連鎖付けにより、ジョブのスケジューリングで推測的な作業を行わずに済みますが、多数の欠点があります。

たとえば、次のような2つのジョブを構成するとします。

ジョブ1が土曜日に開始され、1時間ではなく、2.5時間かかったとします。このため、ジョブ2は日曜日の午前0時より後に開始されるため、土曜日に予定されていた合成フルバックアップが作成されなくなります。

ジョブの連鎖付けの代わりに、バックアップインフラストラクチャコンポーネントで負荷を分散することができます。そのためには、バックアッププロキシおよびバックアップリポジトリでの同時タスクの数を制限する必要があります。詳細については、「同時タスク数の制限」を参照してください。