アプリケーション認識処理

VSS対応のアプリケーションを実行しているバックアップジョブVMに追加する場合、アプリケーション認識処理を有効にして、トランザクションレベルの整合性のあるバックアップを作成できます。トランザクションレベルの整合性のあるバックアップでは、VM上のアプリケーションがデータを消失しない適切な復元が保証されます。

アプリケーション認識処理を有効にするには、次の手順を実行します。

  1. ウィザードの[Guest Processing]ステップで、[Enable application-aware processing]チェックボックスを選択します。
  2. [Applications]をクリックします。
  3. 表示されるリストでVMを選択し[Edit]をクリックします。

VMコンテナの一部として追加されているVMにカスタム設定を定義する場合は、スタンドアロンのオブジェクトとしてそのVMをリストに追加する必要があります。それには、[Add]をクリックして、設定をカスタマイズするVMを選択します。続いてリストからVMを選択して必要な設定を定義します。

  1. [General]タブの[Applications]セクションで、アプリケーション認識処理の動作シナリオを次のようにして指定します。
  • [Require successful processing]を選択すると、アプリケーションを認識した処理中にエラーが発生したときに、Veeam Backup & Replicationがバックアップ処理を停止します。
  • [Try application processing, but ignore failures]を選択すると、アプリケーション認識処理中にエラーが発生してもバックアップジョブ処理を継続します。このオプションは、バックアップジョブの完了を保証します。ただし、作成されたバックアップはトランザクションレベルの整合性ではなく、クラッシュ整合性を維持します。
  • VMでアプリケーション認識処理を有効にしない場合は、[Disable application processing]を選択します。
  1. [Microsoft Exchange、Microsoft SQL、およびOracleのVMの場合] [Transaction logs]セクションで、Veeam Backup & Replicationがトランザクション・ログを処理する必要があるか、「コピーのみ」のバックアップを作成する必要があるかを指定します。
  1. [Process transaction logs with this job]を選択すると、Veeam Backup & Replicationはトランザクション・ログを処理します。

[Microsoft Exchange VMの場合] このオプションを選択すると、VMゲストOS上で実行される非永続的実行時コンポーネントまたは永続的コンポーネントは、バックアップが正常に完了するまで待機し、続いてトランザクションログの切り捨てを実行します。バックアップジョブが失敗すると、非永続的実行時コンポーネントまたは永続的コンポーネントが次に開始されるまで、ログはVMゲストOS上でそのまま保持されます

[Microsoft SQL Server VMおよびOracle VMの場合] [VM Processing Settings]ウィンドウの[SQL]および[Oracle]タブで、トランザクションログ処理の設定を指定する必要があります。詳細については、「トランザクションログ設定:Microsoft SQL」および「トランザクションログ設定:Oracle」を参照してください。

  1. 別のバックアップ・ツールを使用してVMゲスト・レベルのバックアップを実行する場合は[Perform copy only]を選択します。このツールは、データベース状態の整合性を維持します。Veeam Backup & Replicationでは選択したVMで「コピーのみ」のバックアップを作成します。「コピーのみ」のバックアップでは、VM上のフル/差分バックアップファイルやトランザクションログの連鎖が維持されます。詳細については、Microsoftのドキュメントを参照してください。
  1. [Persistent guest agent]セクションで、Veeam Backup & Replicationでアプリケーション認識処理のために各保護対象VM上で永続ゲストエージェントを使用する必要があるかどうかを指定します。

デフォルトでは、Veeam Backup & Replicationは非永続的実行時コンポーネントを使用します。Veeam Backup & Replicationは、バックアップジョブが開始されると各保護対象VMに実行時コンポーネントを導入し、バックアップジョブが終了するとすぐに実行時コンポーネントを削除します。

ゲスト処理で永続的エージェントコンポーネントを有効にするには、[Use persistent guest agent]チェックボックスを選択します。詳細については、「非永続的実行時コンポーネントと永続的エージェントコンポーネント」を参照してください。

アプリケーション認識処理重要!

Microsoft SQL ServerとOracle Serverの両方が1つのVMにインストールされ、このVMが、双方のアプリケーションに対して有効化されたログバックアップを使用したジョブによって処理された場合、Veeam Backup & ReplicationではOracleのトランザクションログのみがバックアップされます。Microsoft SQL Serverトランザクションログは処理されません。

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