レプリケーション用のバックアップ インフラストラクチャ
Veeam Backup & Replicationではレプリケーション処理に以下のコンポーネントを使用します。
バックアップサーバーは、レプリケーションインフラストラクチャの設定および管理のための主要コンポーネントです。バックアップサーバーを使用して、レプリケーション処理に必要なすべてのコンポーネントを設定し、レプリケーションジョブを構成できます。バックアップサーバーは、レプリケーション処理時に、レプリケーションタスク、コントロールリソース割り当ておよびレプリカジョブのスケジューリングを調整します。
レプリケートされたVMデータは、ソースホストとターゲットホストが作成する2つの終点の間を移動します。ターゲットのロールは、単一のMicrosoft Hyper-VホストまたはMicrosoft Hyper-Vクラスターに割り当てることができます。
Microsoft Hyper-Vクラスターをターゲットとして割り当てる場合、クラスターホストが失敗した場合もレプリケーションジョブは実行されます。レプリケーションジョブの最初のセッションで、VMレプリカはクラスター内に登録されます。それ以降のすべてのジョブ・セッションでは、Veeam Backup & Replicationはクラスタ内のVMを検出し、増分データをターゲットに転送します。クラスター所有者の変更は、レプリケーションジョブに影響を及ぼしません。
VMレプリケーション処理時にVMデータを収集、変換および転送するために、Veeam Backup & ReplicationはVeeam Data Moverを使用します。データムーバーサービスは互いに通信し、安定した接続を維持します。
どのレプリケーション・ジョブでも、Veeam Backup & Replicationは次の3つのVeeam Data Moverを必要とします。
- レプリケーションシナリオに応じて、ソースホストまたはオフホストバックアッププロキシで実行されるソースVeeamデータムーバー。
- ターゲットホスト上で実行されるターゲットVeeamデータムーバー。
- バックアップリポジトリ上でホストされているVeeamデータムーバー(従来のレプリカジョブでは不要)
レプリケーションの際、ソースVeeamデータムーバーはソースホストと対話し、ターゲットVeeamデータムーバーはターゲットホストと対話します。バックアップリポジトリ上でホストされているVeeamデータムーバーはレプリカメタデータファイルを置き換えるものです。
バックアップリポジトリは、VMレプリカメタデータを格納します。バックアップリポジトリは、ソースサイトのできるだけソースホスト近くに展開する必要があります。増分レプリケーションを実行する場合、ソースVeeamデータムーバーは、バックアップリポジトリのVeeamデータムーバーと通信してレプリカメタデータを取得し、2つあるレプリカ状態間で変更されたデータブロックをすぐに検出します。
WANアクセラレータは、レプリケーションインフラストラクチャのオプション要素です。低速の接続またはWANを経由してVMをレプリケートする場合、WANアクセラレータを使用できます。
レプリケーション処理で、WANアクセラレータは、グローバルデータのキャッシングおよび重複排除を行います。WANアクセラレーションを使用するには、次のようにして2つのWANアクセラレータを展開する必要があります。
- ソースWANアクセラレータは、ソース側の、ソースVeeamデータムーバーを実行するソースホストまたはオフホストバックアッププロキシに近いところに展開する必要があります。
- ターゲットWANアクセラレータは、ターゲット側の、ターゲットVeeamデータムーバーを実行するターゲットホストに近いところに展開する必要があります。
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