Microsoft Azureへのリストアのしくみ

Veeam Backup & Replicationでは、オンプレミス環境に格納されているVeeamZIPファイルおよびバックアップから、Microsoft Azureに物理マシンと仮想マシンをリストアできます。リストアプロセスはMicrosoft WindowsマシンとLinuxマシンとで異なります。

Microsoft Azureへのリストアのしくみ 注:

Veeam Backup & ReplicationインフラストラクチャにVeeam Backup for Microsoft Azureアプライアンスを追加し、そのアプライアンスを使用して作成されたリストアポイントからMicrosoft Azure VMをリストアする場合、リストアの動作は『Veeam Backup for Microsoft Azureユーザーガイド』の「VMのリストアの実行」で説明されている通りになります。

Microsoft Windowsマシンのリストア

Microsoft Windowsマシンをリストアするために、Veeam Backup & Replicationは次の手順を実行します。

  1. リストアにAzureプロキシを使用する場合は、Veeam Backup & ReplicationがAzureプロキシの電源をオンにします。Azureプロキシの詳細については、「Azureプロキシの構成」を参照してください。
  2. Veeam Backup & Replicationは、バックアップされたマシンのディスクをVHDフォーマットに変換し、変換したディスクをMicrosoft Azureのblobストレージにアップロードします。
  3. Veeam Backup & Replicationは、アップロードしたディスクをバックアップサーバーにマウントします。
  4. Veeam Backup & ReplicationがVMのリストアに向けてディスクを準備します。このプロセスの一部として、リモートデスクトップルールを有効化したり、ファイアウォールルールを構成したり、Microsoft Azureエージェントインストール用のディスクを準備したりします。
  5. Veeam Backup & Replicationは、準備したディスクをバックアップサーバーからアンマウントします。
  6. Azureプロキシをリストアに使用する場合は、Veeam Backup & Replicationが、タイムアウト後にAzureプロキシの電源を切ります。
  7. Veeam Backup & Replicationは、準備したマシンディスクでMicrosoft Azure VMを登録します。登録プロセスが完了すると、Microsoft Azure VMはすぐに電源を投入され、マシンにMicrosoft Azureエージェントがインストールされます。

Microsoft Azureへのリストアのしくみ 

Linuxマシンのリストア

Linuxマシンのリストアの場合、Veeam Backup & Replicationはヘルパーアプライアンスを使用します。ヘルパーアプライアンスは、Veeam Backup & Replicationにより登録される、Microsoft Azure内のLinuxベースの小さな補助VMです。リストアプロセス時に、Veeam Backup & Replicationはバックアップされたマシンのディスクをヘルパーアプライアンスにマウントして、ディスクをリストアに向けて準備します。

Microsoft Azureへのリストアの初期設定を構成するときに、ヘルパーアプライアンスを設定できます。さまざまな場所にLinuxマシンをリストアする予定の場合、それぞれの場所に1つずつ、複数のアプライアンスを設定する必要があります。

ヘルパーアプライアンスは永続的です。設定されたアプライアンスは、Microsoft Azure内に電源オフ状態のまま残されます。Veeam Backup & Replicationは、リストアプロセス中にヘルパーアプライアンスを短時間だけ起動し、リストア処理が完了したらアプライアンスの電源を切ります。

Linuxマシンをリストアするために、Veeam Backup & Replicationは次の手順を実行します。

  1. リストアにAzureプロキシを使用する場合は、Veeam Backup & ReplicationがAzureプロキシの電源をオンにします。Azureプロキシの詳細については、「Azureプロキシの構成」を参照してください。
  2. Veeam Backup & Replicationは、バックアップされたマシンのディスクをVHDフォーマットに変換し、変換したディスクをMicrosoft Azureのblobストレージにアップロードします。
  3. Veeam Backup & Replicationは、アップロードしたディスクを、Linuxマシンをリストアする場所に存在するヘルパーアプライアンスにマウントします。
  4. Veeam Backup & Replicationは、マウントしたディスクがあるヘルパーアプライアンスを起動します。
  5. Veeam Backup & ReplicationがVMのリストアに向けてディスクを準備します。このプロセスの一部として、リモート接続ルールを有効化したり、ファイアウォールルールを構成したりします。
  6. Veeam Backup & Replicationは、準備したディスクをヘルパーアプライアンスからアンマウントし、ヘルパーアプライアンスの電源を切ります。
  7. Azureプロキシをリストアに使用する場合は、Veeam Backup & Replicationが、タイムアウト後にAzureプロキシの電源を切ります。
  8. Veeam Backup & Replicationは、準備したマシンディスクでMicrosoft Azure VMを登録します。登録プロセスが完了すると、VMはすぐに電源を投入されます。

Microsoft Azureへのリストアのしくみ