ステップ6:復元検証のオプションおよびテストの指定

SureBackupジョブにリンクされたジョブのVMごとに、次の検証オプションを指定する必要があります。

リンクされたジョブ内のすべてのVMが同じロールを実行する場合は、ジョブ全体に対してスタートアップオプションとテストの設定をまとめて指定できます。VMのロールが異なる場合は、ジョブ内のVMごとにスタートアップオプションとテストの設定をきめ細かく指定できます。

  • ジョブ全体に対してスタートアップオプションを指定してテストを選択するには、リストから該当するジョブを選択し、右側の[Edit]をクリックします。
  • ジョブ内のVMごとに個別にスタートアップオプションを指定してテストを選択するには、リストから該当するジョブを選択し、右側の[Advanced]をクリックします。[Add ]をクリックし、[Add Objects ]ウィンドウで必要なVMを選択します。追加するVMをリストから選択して[Edit ]をクリックし、以下の説明に従って設定を指定します。

ステップ6:復元検証のオプションおよびテストの指定重要!

VMそれぞれにスタートアップオプションとテストを指定すると、Veeam Backup & Replicationでは指定されたオプションとテストのみが適用されます。SureBackupジョブのレベルで指定されたオプションとテストは、このVMに対しては無視されます。

ロール設定

[Role] タブで、VMが実行するロールを選択します。Veeam Backup & ReplicationではVMに事前定義された以下のロールを提供しています。

VMのロールは、バックアップサーバーの%ProgramFiles%\Veeam\Backup and Replication\Backup\SbRolesフォルダに格納されているXMLファイルに記述されています。独自のロールを追加できます。そのためには、新しいXMLファイルを作成し、そこにロールおよびテストスクリプトの設定を指定する必要があります。詳細については、「VMのロールの説明が含まれたXMLファイルの作成」を参照してください。

必要なロールを選択すると、Veeam Backup & Replicationでは自動的にスタートアップオプションが構成され、選択されたロールに適用可能な事前に定義されたテストスクリプトが提供されます。これらの設定を使用するか、または[Startup Options]および[Test Scripts]タブでカスタム設定を指定することができます。

リストに指定されている以外のロールを実行するVMを検証するには、手動でスタートアップオプションを構成し、これらのVMで実行する必要のあるテストスクリプトを指定します。

ステップ6:復元検証のオプションおよびテストの指定 

VMのスタートアップ設定

VMのスタートアップ設定を指定するには、次の手順を実行します。

  1. [Startup Options]タブをクリックします。
  2. [Memory]セクションで、システム起動時にVMに事前に割り当てるメモリの量を指定します。事前に割り当てるメモリの量は、パーセントで定義します。パーセンテージは、本番環境のVMで利用可能なシステムメモリレベルに基づいて計算されます。たとえば、1024 MBのRAMが本番環境内のVMに割り当てられており、メモリの割合として80%と指定した場合、スタートアップ時に820 MBのRAMが検証済みのVMに割り当てられます。

Veeam Backup & Replicationでは、VMのCPUを手動で変更することはできず、これは自動で行われます。VMのCPUが、ホストで提供できる量より多い場合は、Veeam Backup & ReplicationによってそのVMのCPUがスケールダウンされます。

  1. [Startup time]セクションで、VMに許可される起動時間、およびVM上でアプリケーションを初期化する場合のタイムアウトを指定します。

[Maximum allowed boot time]の値を指定する際は注意してください。通常、SureBackupジョブによって起動されたVMは、本番環境で起動されるVMよりも起動に時間がかかります。指定された時間間隔内にアプリケーションが初期化されなかった場合、復元検証プロセスはタイムアウトエラーで失敗します。このようなエラーが発生した場合は、[Maximum allowed boot time]の値を増やしてジョブを再度開始する必要があります。

  1. [Boot verification]セクションで、VMが正常に起動されたとみなすタイミングを指定します。

両方のオプションを有効にした場合は、Veeam Backup & Replicationでは、ハートビート・テストおよびpingテストの両方が正常に完了することを要求します。

ステップ6:復元検証のオプションおよびテストの指定 注:

Veeam Backup & Replicationは、Hyper-V統合サービスがインストールされているVMのハートビートテストを実施します。Hyper-V統合サービスがインストールされていない場合、VMは起動されますが、テストは実行されません。

ステップ6:復元検証のオプションおよびテストの指定 

テストスクリプトの設定

VMのロールを選択すると、Veeam Backup & Replicationでは、VM内部でのアプリケーションの検証のために実行する必要のある、事前定義済みのスクリプトが自動的に実行されます。[Role]タブにリストされていないその他のロールを持つVMを検証する場合は、次の手順を実行します。

  1. [Test Scripts]タブをクリックします。
  2. [Add]をクリックします。
  3. [Test Scripts]ウィンドウで、[Use the following test script]を選択します。
  4. [Name]フィールドで、スクリプトの名前を指定します。
  5. [Path]フィールドで、VMの検証のために実行する必要がある実行可能スクリプトファイルへのパスを定義します。
  1. [Arguments]フィールドで、検証対象のVMおよび調査するポート(選択したテストがポートを調査する場合)のIPアドレスを指定します。%vm_ip%変数を使用してVMのIPアドレスを定義したり、%vm_fqdn%変数を使用してVMの完全修飾ドメイン名を定義したりすることができます。

Microsoft SQL Serverの場合は、%log_path%引数でログファイルへのパスを指定することもできます。詳細については、「バックアップ復元検証テスト」を参照してください。

  1. [OK]をクリックし、構成されたテストを追加します。

テスト設定を編集する場合は、リストから該当するテストを選択して[Edit]をクリックします。テストを削除する場合は、リストから該当するテストを選択して[Remove]をクリックします。

ステップ6:復元検証のオプションおよびテストの指定 注:

VMで複数のロールを実行し、いくつかのアプリケーションを実行する場合は、複数の検証スクリプトを追加することで動作を検証できます。スタートアップタイムアウトの最大値を指定し、最大量のメモリをVMに割り当てることをお勧めします。

ステップ6:復元検証のオプションおよびテストの指定 

ログイン情報設定

[Credentials]タブに、スクリプトを実行する必要のあるVMでの認証に必要なログイン情報を指定します。

  1. [Credentials]タブをクリックします。
  2. [Credentials]リストから、スクリプトを実行するアカウントのログイン情報を選択します。

事前にログイン情報を設定していない場合は、[Manage accounts]のリンクをクリックするか右側の[Add]をクリックしてログイン情報を追加します。詳細については、「ログイン情報の管理」を参照してください。

ステップ6:復元検証のオプションおよびテストの指定