SureBackupジョブの処理

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    復元検証プロセスには、次のステップが含まれます。

    1. 仮想ラボの設定の取得Veeam Backup & Replicationは、検証対象のVMが起動される仮想ラボの設定に関する情報を取得します。
    2. プロキシ・アプライアンスVMの起動Veeam Backup & Replicationは、プロキシ・アプライアンスを起動します。このプロキシアプライアンスは、仮想ラボへのアクセスを提供するゲートウェイとして使用されます。
    3. ネットワーク・ルートの構成Veeam Backup & Replicationは、仮想ラボで作成されたネットワークの新しいルートをバックアップ・サーバーのルーティング・テーブルに追加します。
    4. マルウェアスキャンの実行。復元検証プロセスにマルウェアスキャンが含まれている場合、 Veeam Backup & Replicationは、アンチウイルスソフトウェアを使ってVMデータをスキャンします。

    マルウェアスキャンの完了後、Veeam Backup & Replicationは選択したESXiホスト上にVMを登録し、このVMに対して復元検証テストを実行します。

    Veeam Backup & ReplicationはVMを順番に1つずつ検証します。たとえば、VM Aのマルウェアスキャンと復元検証テストを完了したら、Veeam Backup & ReplicationはVM Bを検証します。

    1. アプリケーショングループの準備。仮想ラボで、Veeam Backup & Replicationはアプリケーション・グループのVMを指定された順番に起動し、必要なテストを実行します。
    2. 検証タスクの実行。仮想ラボで、Veeam Backup & Replicationは検証対象のVMを起動して必要なテストを実行します。
    3. ハートビート・テストの実行Veeam Backup & Replicationは、VMからHyper-V統合サービスのハートビートが送信されているかどうかを確認します。VMにHyper-V統合サービスがインストールされていない場合、このテストは実行されず、ジョブ・セッションの詳細に通知が書き込まれます。
    4. pingテストの実行Veeam Backup & Replicationは、VMがping要求に応答するかどうかを確認します。VMにネットワークアダプターもマップされたネットワークもない場合、pingテストは実行されず、ジョブセッションの詳細に通知が書き込まれます。
    5. アプリケーションの初期化Veeam Backup & Replicationは、Microsoft SQL ServerなどのVMにインストールされたアプリケーションが起動するまで待機します。アプリケーション初期化の時間はSureBackupジョブの設定で定義します。デフォルトでは120秒です。

    VMにインストールされたソフトウェアによっては、ジョブ設定で指定したよりもアプリケーション初期化のプロセスに時間がかかる場合があります。VMにインストールされたアプリケーションが指定時間内に初期化されない場合、テストスクリプトはエラーを伴って終了します。このようなエラーが発生した場合は、アプリケーション初期化のタイムアウト値を増やしてジョブを再度開始する必要があります。

    1. テスト・スクリプトの実行Veeam Backup & Replicationはスクリプトを実行して、VMにインストールされたアプリケーションが適切に動作しているかどうかをテストします。VMにネットワーク・アダプターもマップされたネットワークもない場合は、VMのIPアドレスと完全修飾ドメイン名が決定されないため、Veeam Backup & Replicationでは%vm_ip%変数と%vm_fqdn%変数を使用するテストをスキップします。

    テストの結果はジョブセッションの詳細に記入されます。スクリプトが正常に完了したかどうかを明確にするために、Veeam Backup & Replicationでは戻りコードが使用されます。戻りコードが0の場合、スクリプトは正常に完了したと考えられます。戻りコードがそれ以外の値の場合は、スクリプトが失敗したことを意味します。

    1. 電源の切断。すべてのテストが実行されると、Veeam Backup & Replicationは検証対象VMの電源をオフにし、Hyper-Vホストから登録を解除します。
    2. バックアップ検証テストの実行。VMが検証されて電源がオフになると、Veeam Backup & ReplicationはCRCチェックを実行してファイルレベルでVMのバックアップを検証し、このファイルが破損していないことを確認します。
    3. 仮想ラボ・エンジンの停止Veeam Backup & Replicationは仮想ラボ内のプロキシ・アプライアンスの電源をオフにします。
    4. ネットワーク・ルートの削除Veeam Backup & Replicationは、バックアップ・サーバーのルーティング・テーブルから追加されたネットワーク・ルートを削除します。

    安定化アルゴリズム

    検証対象のVMのテストをエラーなしに実行するため、Veeam Backup & ReplicationではVMがテストを受けられる状態であることを把握する必要があります。これを判別するため、Veeam Backup & ReplicationではVMが安定点に達するまで、つまりVMが起動してテストを受けられる状態であることが報告されるまで待機します。VMが安定点に達すると、Veeam Backup & ReplicationはこのVMに対してハートビート・テスト、pingテスト、およびテスト・スクリプトを実行します。

    Veeam Backup & Replicationでは、VMから取得するパラメータを使って安定点を確立します。VMの構成に応じて、次の4つのアルゴリズムのいずれかを使用します。

    • IPによる安定化。VMにネットワークアダプターがあり、これらのネットワークアダプター用にマップされたネットワークがある場合は、このアルゴリズムを使用します。この場合Veeam Backup & Replicationは、マップされたネットワークで使用されるVMのIPアドレスが、VM内で動作するHyper-V統合サービスによって、またはプロキシ・アプライアンスを介してHyper-Vホストによって、送信されるまで待機します。送信されるIPアドレスは有効でなければなりません。このIPアドレスは特定の期間中変更できません。詳細については、「復元検証テスト」を参照してください。
    • ハートビートによる安定化。VMにHyper-V統合サービスがインストールされているものの、ネットワーク・アダプターとマップされたネットワークがない場合は、このアルゴリズムを使用します。この場合Veeam Backup & Replicationは、VM内にインストールされたHyper-V統合サービスからハートビートが送信されるまで待機します。
    • ハートビートとIPのハイブリッド・アルゴリズムVeeam Backup & ReplicationはVMの起動プロセスを安定化させるために、ハートビートの送信(使用可能な場合)とVMのIPの両方を使用します。
    • 起動までの最大許容時間による安定化。VMにHyper-V統合サービスがインストールされておらず、ネットワーク・アダプターもマップされたネットワークもない場合は、このアルゴリズムを使用します。この場合Veeam Backup & Replicationは、VMが安定するまでの期間と考えられる、[Maximum allowed boot time]フィールドで指定された時間が経過するまで待機します。この時間が経過すると、Veeam Backup & Replicationでは、VMが正常に起動してテストを受ける準備が整ったと考えます。

    安定点に達すると、Veeam Backup & Replicationは検証対象のVMに対してpingテストとハートビート・テストを実行し、テスト・スクリプトを実行します。

    安定化プロセスは、[Maximum allowed boot time] フィールドで指定された時間を超過することはできません。このため、この値は慎重に指定する必要があります。通常、SureBackupジョブによって起動されたVMは、本番環境で起動されるVMよりも起動に時間がかかります。起動までの最大許容 時間内に安定点が決定しない場合、復元検証プロセスはタイムアウトのエラーを伴って終了します。このようなエラーが発生した場合は、[Maximum allowed boot time]の値を増やしてジョブを再度開始する必要があります。