GFSサイクルに関する制限事項と考慮事項
Backup copyジョブのGFS保持ポリシーを構成する前に、以下の制限事項と考慮事項に留意してください。
Backup copyジョブの一般設定について以下の点に留意してください。
- ターゲットバックアップリポジトリとして、交換ドライブ付きのバックアップリポジトリを使用する場合は、GFS保持設定を有効にすることはできません。
- [年次GFSサイクルの場合] 年次GFSサイクルのみを有効にした場合は、1つのフルバックアップと1年分の多数の増分が存在するという状況になる可能性があります。この状況を避けるために、追加で週次GFSサイクルを有効にすることをお勧めします。週次GFSサイクルでは、バックアップチェーンが毎週更新されます。これにより、余分な増分ファイルを削除できます。
- GFSフルバックアップを作成する必要がある日に、前回のバックアップコピー実行以降の新しいバックアップファイルがない場合は、GFSフルバックアップが、使用可能な最新のバックアップチェーンから作成されます。
- GFSフルバックアップを短期保持でマージまたは削除することはできません。ただし、通常の(R)フルバックアップは、短期保持でマージおよび削除できます。
定期コピーモードを使用する場合は、以下の点に留意してください。
- バックアップコピー間隔がアクティブフルバックアップの取得には十分でない場合、その間隔は、アクティブフルバックアップのプロセスが完了するまで延長されます。
- Backup copyジョブが新しい間隔で待機しており、GFSフルバックアップをこの日に作成する必要がある場合は、Veeam Backup & Replicationがバックアップコピー間隔に割り込み、GFSフルバックアップを作成します。
Veeam Backup & Replication 10からバージョン11へのアップグレード後のGFS保持の変更点
- 週次GFS保持:バージョン10でのGFS設定が週次バックアップを5つ保持するというものになっていた場合、バージョン11では、5週間分の週次バックアップを保持するという設定に変更されます。
- 月次GFS保持:バージョン10での月次GFSスケジュールが第1月曜日から第2日曜日までの期間に設定されていた場合、バージョン11では、月次GFS設定は[First week]に変更されます。
月次GFSスケジュールが第3月曜日から最終日曜日までの期間に設定されていた場合、バージョン11では、月次GFS設定は[Last week]に変更されます。
バージョン10での年次GFSスケジュールが年の第1月曜日から第4日曜日までに設定されていた場合、バージョン11では、そのスケジュールは1月1日に変更されます。
年次GFSスケジュールが年の最後の月曜日から日曜日までに設定されていた場合、バージョン11では、そのスケジュールは12月1日になります。
バージョン10で四半期次GFSポリシーが有効になっていた場合、バージョン11では、四半期ごとのフルバックアップに対応するために、月次GFSポリシーに3か月が追加されます。
重要 |
[合成方式の場合] Veeam Backup & Replication 11にアップグレードした場合、次のGFSフルバックアップは、新しいスケジュールに従って最新のバックアップチェーンから作成されます。古いGFS候補は、短期保持で削除できます。GFSリストアポイントが失われないようにするには、未来のGFSリストアポイントがスケジュールされている日の増分ポイントがチェーンに含まれないようにしてください。 最新のGFSリストアポイントが作成された後にバージョン11にアップグレードすることをお勧めします。短期保持を一時的に減らして、GFSリストアポイントのマージと作成を強制的に行うこともできます。 |