ステップ11:シーディングおよびマッピング設定の構成
ウィザードの[Name]ステップで、[Replica seeding]オプションを選択した場合、[Seeding]ステップを利用できます。このステップを使用して、vCDレプリケーションジョブにレプリカのシーディングとマッピングを構成できます。
レプリカのシーディングまたはマッピングを使用する場合は、ジョブに対して、確実に正しいバックアップインフラストラクチャコンポーネント(メタデータおよびバックアッププロキシのソース側バックアップリポジトリ)を選択してください。本番サイトおよび災害復旧(DR)サイトでは、バックアッププロキシを明示的に割り当てることをお勧めします。詳細については、「データ転送設定の指定」を参照してください。
レプリカシーディングの構成
WANまたは低帯域幅ネットワークを経由してリモートDRサイトにレプリケートする予定の場合、レプリカシーディングを使用できます。レプリカシーディングは、ネットワーク経由で転送されるVMデータの量を削減させます。
レプリカシーディングは、レプリケートされたvAppのバックアップがDRサイトのバックアップリポジトリにある場合に使用できます。この場合、レプリケーションジョブをこのバックアップに向けることができます。レプリケーションジョブの最初のセッション中に、Veeam Backup & Replicationはこのバックアップファイルを「シード」として使用します。Veeam Backup & ReplicationはバックアップからvAppに追加されたVMイメージをリストアし、ターゲットホスト上にvAppレプリカを登録します。その後、Veeam Backup & ReplicationはvAppレプリカをソースvAppと同期します。それ以降の増分レプリケーションの実行は、すべて通常通り行われます。
レプリカシーディングを使用するレプリケーションジョブを開始する前に、いくつかの準備タスクを実行する必要があります。
- レプリケートするvAppのバックアップを作成します。このバックアップはレプリケーションジョブのシードとして機能します。
バックアップを作成するには、オンサイトでのバックアップリポジトリに向けられたバックアップジョブを構成します。ジョブを実行してフルバックアップを作成します。
必要なvAppをすべて含むバックアップを以前に作成している場合、新しいバックアップジョブを構成、実行する必要はありません。
シーディングの場合、Veeam Backup & Replicationで作成した任意の既存のバックアップを使用できます。バックアップは、VBKおよびVBMファイルを含んでいる必要があります。フルバックアップと前方増分の連鎖がある場合、VIBファイルをVBKおよびVBMファイルとともに使用できます。この場合Veeam Backup & Replicationは、シードから、利用できる最新のリストアポイントにvAppをリストアします。
- 本番サイトのバックアップリポジトリからDRサイトのバックアップリポジトリにバックアップをコピーします。DRサイトにバックアップリポジトリがない場合、作成する必要があります。
ファイルコピージョブやその他の任意の適切なメソッドを使用して、バックアップを移動できます。たとえば、リムーバブルストレージデバイスにバックアップをコピーしたり、DRサイトにデバイスを出荷したり、DRサイトのバックアップリポジトリにバックアップをコピーしたりできます。
- バックアップをDRサイトのバックアップリポジトリにコピーしたら、このバックアップリポジトリの再スキャンを実行します。それ以外の場合、Veeam Backup & Replicationはコピーされたバックアップを検出できません。
注 |
レプリケーションジョブを開始すると、Veeam Backup & Replicationは、ジョブに追加されているすべてのVMを、指定したvAppシードからリストアしようとします。vAppシードにVMがない場合、そのVMはレプリケーションからスキップされます。 |
準備ステップを完了したら、ジョブにレプリカシーディング設定を構成できます。
- [Initial seeding]セクションで、[Get seed from the following backup repository]チェックボックスを選択します。
- 使用可能なバックアップリポジトリのリストから、レプリカシードが保存されているリポジトリを選択します。
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スケールアウトバックアップリポジトリにあるバックアップは、レプリケーションジョブのシードとして使用できません。 |
レプリカマッピングの構成
レプリケートするvAppレプリカがDRサイトのターゲットホストに既に存在している場合、レプリカマッピングを使用できます。レプリカマッピングは、ネットワーク経由で転送されるvAppデータの量を減らします。
レプリカマッピングを使用するには、レプリケーションジョブを、DRサイトにあるホスト上のvAppレプリカに向ける必要があります。レプリケーションジョブの最初のセッションで、Veeam Backup & ReplicationはソースvAppとvAppレプリカの差分を計算して必要なデータブロックをコピーし、vAppレプリカをソースvAppの最新の状態に同期させます。それ以降のすべての増分レプリケーションセッションは、通常通り実行されます。
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DRサイトに既存のvAppレプリカがない場合は、バックアップからvAppをリストアして元のvAppにマップできます。 |
レプリカマッピングを設定するには、次の手順を実行します。
- [Map replicas to existing vApps]チェックボックスを選択します。
- [Detect]をクリックします。Veeam Backup & Replicationがマッピング先をスキャンし、既存のvAppレプリカを検出します。一致があった場合、Veeam Backup & Replicationはマッピング表にデータを移入します。
Veeam Backup & Replicationが一致を検出しなかった場合、手動でそのvAppレプリカにvAppをマッピングできます。それには、本番vAppをリストから選択し、[Edit]をクリックして既存のvAppレプリカを選択します。ウィンドウの下部にある検索フィールドを使用すると容易に選択できます。
マッピングの関連付けを解除するには、リストでvAppを選択して、[Remove]をクリックします。
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マッピングリストには、除外リストに追加されたVMは表示されません。詳細については、「レプリケーションジョブからのオブジェクトの除外」を参照してください。 |