SMB共有またはNFS共有からNASファイラー共有へのバックアップの変換
Veeam Backup & Replicationに統合されたエンタープライズストレージシステムを使用すると、単純なSMB共有またはNFS共有をホストすることや、NASファイラー共有として機能させることができます。
ネイティブのファイル変更追跡テクノロジーなど、NASファイラー共有のすべての利点を利用するには、既存のSMB共有またはNFS共有を対象として作成されたバックアップを、NASファイラー共有の形式に変換します。その後、既存のファイル共有バックアップジョブの実行と既存のバックアップファイルの使用により、それらのファイル共有をNASファイラー共有として保護し続けることができます。この変換は慎重に行ってください。
SMB共有またはNFS共有をNASファイラー共有に変換するには、次の手順を実行します。
- バックアップを変換する必要があるSMB共有またはNFS共有を保護するファイル共有バックアップジョブを無効にします。これを行うには、[Home]ビュー内のインベントリペインの[Jobs]ノードで目的のジョブを右クリックし、[Disable]を選択します。別の方法としては、リボン上の[Disable]をクリックすることもできます。
- 既存のSMB共有またはNFS共有に対応するNASファイラーを作成してあり、Veeam Backup & Replication インベントリに追加してあることを確認してください。NASファイラーとこれらの共有は、同じストレージシステムに存在する必要があります。これらの共有は、ホスト名以外すべて一致している必要があります。
- Convert-VBRNASBackupSANFormat PowerShellコマンドレットを使用して、NASファイラー共有のサポートを提供するようにファイル共有バックアップの形式を変換します。詳細については、『Veeam PowerShellリファレンス』でConvert-VBRNASBackupSANFormatコマンドレットの説明を参照してください。
その結果、バックアップは、[Home]ビューのインベントリペイン内の[Backups] > [Disk]ノードから[Backups] > [Disk (Orphaned)]ノードに移動されます。
このステップで、コマンドレットによってバックアップが正しく変換されたかどうかを確認できます。これを行うには、[Disk (Orphaned)]ノード内のバックアップオブジェクト名が変更されており、NASファイラー共有へのパスが表示されるようになったことを確認します。オブジェクト名が変更されておらず、以前のようにSMB共有またはNFS共有へのパスが表示されている場合は、変換プロセスを続行すると望ましくない結果となる可能性があります。たとえば、変換後のバックアップに対してバックアップジョブを有効にした場合は、そのジョブによって、増分実行ではなく、余分なコストがかかる可能性がある完全実行で、NASファイラー共有がバックアップされます。
- Edit File Backup Jobウィザードを使用して、次のように、ファイル共有を保護するファイルバックアップジョブを編集します。
- ウィザードの[Files and Folders]ステップで、そのジョブから既存のSMB共有およびNFS共有を削除し、対応するNASファイラー共有を追加します。
- ウィザードの[Storage]ステップで、そのジョブを、ステップ2で変換したバックアップにマップします。
- バックアップを変換したファイル共有を保護するファイル共有バックアップジョブを有効にします。これを行うには、[Home]ビュー内のインベントリペインの[Jobs]ノードで目的のジョブを右クリックし、[Disable]を選択解除します。別の方法としては、リボン上の[Disable]をクリックすることもできます。