Veeam vPower NFSサービス
vPowerテクノロジーによって次の機能が有効になります。
- 復元検証
- インスタントリカバリ
- インスタンディスクリカバリ
- Staged Restore
- Universal Application-Item Recovery(U-AIR)
- マルチOSファイルレベルのリストア
vPowerテクノロジーの主な構成概念はvPower NFS Serviceです。vPower NFS ServiceはMicrosoft Windowsマシン上で実行されるMicrosoft Windowsサービスで、このマシンがNFSサーバーとして機能できるようにします。
vPower NFSサーバーで、Veeam Backup & Replicationは特別なディレクトリ、つまりvPower NFSデータストアを作成します。バックアップからVMまたはVMディスクを起動すると、Veeam Backup & ReplicationはvPower NFSデータストア上のバックアップからVMのVMDKファイルを「公開」します。技術的には、Veeam Backup & Replicationは、vPower NFSデータストアにあるVMDKファイルの存在をエミュレートします。VMDKファイル自体は、依然としてバックアップリポジトリのバックアップファイルに存在しています。
vPower NFSデータストアは、その後ESXiホストにマウントされます。その結果、ESXiホストでは、vPower NFSデータストアによってバックアップされたVMイメージを「認識」し、通常のVMDKファイルと同様に操作できます。エミュレートされたVMDKファイルは、バックアップリポジトリのバックアップにある実際のVMDKファイルへのポインタとして機能します。
重要 |
Veeam vPower NFSデータストアは、vPowerの操作にのみ使用できるサービスデータストアです。通常のVMware vSphereデータストアとして使用することはできません。たとえば、この種のデータストアにレプリケートされたVMのファイルを配置することはできません。 |
vPower NFSサーバーの場所
Microsoft Windowsバックアップリポジトリにバックアップを保存する場合、このバックアップリポジトリでvPower NFSサーバーを有効にすることを強くお勧めします。この場合、Veeam Backup & Replicationはバックアップリポジトリと、vPower NFSデータストアがマウントされるESXiの間の直接接続を設定できます。
Veeam vPower NFS Serviceは、バックアップサーバー自体を含め、バックアップインフラストラクチャのMicrosoft Windowsサーバーで実行することもできます。ただし、この場合、復元検証のパフォーマンスが低下することがあります。ESXiホストとバックアップリポジトリ間の接続は、次の2つの部分に分かれます。
- ESXiホストからvPower NFSサーバーまで
- vPower NFSサーバーからバックアップリポジトリまで
vPower固有の設定
ESXiホストとvPower NFSサーバー間で接続を確立するには、ESXiホストのネットワークインターフェイス設定が適切であり、ESXiホストからvPower NFSサーバーにアクセスできることを確認する必要があります。
注 |
Veeam Backup & Replicationは、IPアドレス認証を使用してvPower NFSサーバーへのアクセスを制限します。デフォルトでは、vPower NFSサーバーにはvPower NFSデータストアをプロビジョニングしたESXiホストからしかアクセスできません。ただし、このオプションはレジストリキーを使用して無効にすることができます。詳細については、Veeam Customer Supportにお問い合わせください。 |
vPower NFSサーバーに接続するときに、ESXiホストはVMkernelインターフェイスを使用します。このため、ESXiホストにはVMkernelインターフェイスが必要です。このインターフェイスがなければ、Veeam Backup & ReplicationはESXiホストにvPower NFSデータストアをマウントできません。