キャパシティ層
キャパシティ層は、スケールアウトバックアップリポジトリにアタッチできる追加のストレージ層です。スケールアウトバックアップリポジトリのパフォーマンスエクステントから該当データを長期保存用のキャパシティ層に転送できます。
この機能は、次の場合に最も役立ちます。
- ストレージ領域が不足している。
- 組織のポリシーでは、一定量のデータしかエクステントに保存できず、古いデータを別の場所に保存する必要がある。
- 災害が発生してもデータの安全を確保できるよう、複数のサイトにデータを保存しようとしている。
キャパシティ層では、次のことが可能です。
- 「キャパシティ層へのバックアップの移行」と「キャパシティ層へのバックアップの手動移動」の説明に従って、非アクティブなバックアップチェーンをキャパシティエクステントに移動する。
- 「キャパシティ層へのバックアップのコピー」の説明に従って、新しいバックアップファイルを作成直後にコピーする。
- 「キャパシティ層からのデータのダウンロード」の説明に従って、キャパシティエクステントから移動されたデータをパフォーマンスエクステントにダウンロードして戻す。
- データをリストアする。詳細については、「キャパシティ層からのリストア」を参照してください。具体的には、 災害発生時に、スケールアウトバックアップリポジトリを新しく作成することなく、キャパシティ層からデータを迅速にリストアすることができます。この機能の詳細については、「オブジェクトストレージバックアップのインポート」を参照してください。
キャパシティ層は単一のキャパシティエクステントから成ります。キャパシティエクステントは、クラウドベースのオブジェクトストレージリポジトリかオンプレミスのオブジェクトストレージリポジトリのどちらかとなります。次に例を示します。
- S3互換のオブジェクトストレージリポジトリ
- Amazon S3
- Microsoft Azure Blob Storage
- Microsoft Azure Data Box
- IBM Cloud Object Storage
- Google Cloudオブジェクトストレージ
オブジェクトストレージリポジトリをキャパシティエクステントとして構成するには、先にそれをVeeam Backup & Replicationに追加する必要があります。詳細については、「オブジェクトストレージリポジトリの追加」を参照してください。
キャパシティエクステントは、スケールアウトバックアップリポジトリウィザードの[Add Capacity Tier]ステップで表示されます。
キャパシティ層の構成とキャパシティ層のデータの同期の詳細については、「キャパシティ層の追加」を参照してください。
注 |
バックアップデータをオフロードおよびダウンロードするときに発生する追加コストを避けるため、キャパシティ層の使用を開始する前に、クラウドストレージプロバイダーの価格プランを必ず確認してください。 |
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