ステップ6:復元検証のオプションおよびテストの指定
SureBackupジョブにリンクされたジョブのVMごとに、次の検証オプションを指定する必要があります。
リンクされたジョブ内のすべてのVMが同じロールを実行する場合は、ジョブ全体に対してスタートアップオプションとテストの設定をまとめて指定できます。VMのロールが異なる場合は、ジョブ内のVMごとにスタートアップオプションとテストの設定をきめ細かく指定できます。
- ジョブ全体に対してスタートアップオプションを指定してテストを選択するには、リストから該当するジョブを選択し、右側の[Edit]をクリックします。
- ジョブ内のVMごとに個別にスタートアップオプションを指定してテストを選択するには、リストから該当するジョブを選択し、右側の[Advanced]をクリックします。[Add]をクリックし、[Add Objects ]ウィンドウでVMを選択します。追加するVMをリストから選択して[Edit ]をクリックし、以下の説明に従って設定を指定します。
タグを使用して仮想インフラストラクチャオブジェクトを分類する場合は、VMタグに関する制限事項を確認してください。詳細については、「VMタグ」を参照してください。
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VMごとに個別にスタートアップ・オプションとテストを指定すると、Veeam Backup & Replicationでは指定されたオプションとテストのみが適用されます。SureBackupジョブのレベルで指定されたオプションとテストは、このVMに対しては無視されます。 |
[Role] タブで、VMが実行するロールを選択します。Veeam Backup & ReplicationではVMに事前定義された以下のロールを提供しています。
- DNSサーバー
- Domain Controller (Authoritative Restore)。Authoritative Restoreモードで、Veeam Backup & Replicationはドメイン・コントローラーを仮想ラボで起動し、そのレプリケーション・パートナーに対して権限ありとマークします。その他のドメインコントローラ(レプリケーションパートナー)が仮想ラボで起動されるときに、Authoritative Restoreモードで起動されたドメインコントローラからデータをレプリケートします。
- Domain Controller (Non-Authoritative Restore)。Non-Authoritative Restoreモードで、Veeam Backup & Replicationはドメイン・コントローラーを仮想ラボで復元し、そのレプリケーション・パートナーに対して権限なしとマークします。その後、権限のないドメインコントローラは、Authoritative Restoreモードで起動されたドメインコントローラからデータをレプリケートします。
- グローバルカタログ
- メールサーバー
- SQL Server
- Veeam Backup for Microsoft Office 365(Veeam Backup for Microsoft Office 365がインストールされているマシン)
- Webサーバー
VMのロールは、%ProgramFiles%\Veeam\Backup and Replication\Backup\SbRolesフォルダに格納されているXMLファイルに記述されています。独自のロールを追加できます。そのためには、新しいXMLファイルを作成し、そこにロールおよびテストスクリプトの設定を指定する必要があります。詳細については、「VMのロールの説明が含まれたXMLファイルの作成」を参照してください。
適切なロールを選択すると、Veeam Backup & Replicationでは自動的にスタートアップ・オプションが構成され、選択されたロールに事前定義されているテスト・スクリプトが割り当てられます。これらの設定を使用するか、または[Startup Options]および[Test Scripts]タブでカスタム設定を指定することができます。
リストに指定されている以外のロールを実行するVMを検証するには、手動でスタートアップオプションを構成し、これらのVMで実行する必要のあるテストスクリプトを指定します。
VMのスタートアップ設定を構成するには、次の手順を実行します。
- [Verification Options]ウィンドウで、[Startup Options]タブをクリックします。
- [Memory]セクションで、このVMの起動時にVMに事前に割り当てるメモリの量を指定します。事前に割り当てるメモリの量は、パーセントで定義します。パーセンテージは、本番環境のVMで利用可能なシステムメモリレベルに基づいて計算されます。たとえば、1024 MBのRAMが本番環境内のVMに割り当てられており、メモリの割合として80%と指定した場合、スタートアップ時に820 MBのRAMが検証済みのVMに割り当てられます。
- [VM heartbeat is present]。このオプションを有効にした場合は、 Veeam Backup & Replicationによって、検証対象のVMに対してハートビートテストが実行されます。
- [VM responds to ping on any network interface]。このオプションを有効にした場合は、Veeam Backup & Replicationによって、検証対象のVMに対してpingテストが実行されます。
両方のオプションを有効にした場合は、Veeam Backup & Replicationでは、ハートビート・テストおよびpingテストの両方が正常に完了することを要求します。
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VMにVMwareツールがインストールされている場合にのみ、Veeam Backup & Replicationでハートビート・テストが実行されます。VMware Toolsがインストールされていない場合、VMは起動されますが、テストは実行されません。 |
- [Verification Options]ウィンドウで、[Test Scripts]タブをクリックします。
- [Add]をクリックします。
- [Test Scripts]ウィンドウで、[Use the following test script]を選択します。
- [Name]フィールドで、スクリプトの名前を指定します。
- [Path]フィールドで、VMの検証のために実行する必要がある実行可能スクリプトファイルへのパスを定義します。次のいずれかを実行できます。
- 独自のカスタムスクリプトがある場合は、[Path]フィールドでそのパスを定義します。
- カスタムスクリプトがない場合は、Veeamの標準ユーティリティである、Veeam.Backup.ConnectionTester.exeを使用できます。 これでアプリケーションの通信ポートを調査します。このユーティリティは、Veeam Backup & Replicationのインストール・フォルダである、%ProgramFiles%\Veeam\Backup and Replication\Backup\Veeam.Backup.ConnectionTester.exeに配置されています。[Path]フィールドでこのパスを指定します。
Microsoft SQL Serverの場合は、%log_path%引数でログファイルへのパスを指定することもできます。詳細については、「バックアップ復元検証テスト」を参照してください。
- [OK]をクリックし、構成されたテストを追加します。
テスト設定を編集する場合は、リストから該当するテストを選択して[Edit]をクリックします。テストを削除する場合は、リストから該当するテストを選択して[Remove]をクリックします。
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VMで複数のロールを実行し、いくつかのアプリケーションを実行する場合は、複数の検証スクリプトを追加し、これらのアプリケーションの動作を検証することができます。スタートアップタイムアウトの最大値を指定し、最大量のメモリをVMに割り当てることをお勧めします。 |
[Credentials]タブに、スクリプトを実行する必要のあるVMでの認証に必要なログイン情報を指定します。
事前にログイン情報を設定していない場合は、[Manage accounts]のリンクをクリックするか右側の[Add]をクリックしてログイン情報を追加します。詳細については、「ログイン情報の管理」を参照してください。