ジョブの自動再試行

Veeam Backup & Replicationでは、バックアップコピージョブセッション内で実行されたいくつかの操作は、自動的に再試行されます。

ジョブタスクの再試行

デフォルトでは、Veeam Backup & Replicationによって、失敗したバックアップ・コピー・タスクが、1つのバックアップ・コピー・ジョブ・セッション内に5回、自動的に再試行されます。前のタスクの後、間隔を置かずに即座に新しいタスクが開始されます。

バックアップ・コピー・タスクが再試行されるのは、前のタスクが失敗し、リストア・ポイントがターゲット・バックアップ・リポジトリにコピーされていない場合だけです。Veeam Backup & Replicationでは、タスクが[Success]または[Warning]のステータスで終了した場合には、再試行は実行されません。

バックアップコピータスクは、同じバックアップコピーセッション中にのみ再試行されます。現在のバックアップコピーセッションにおけるすべての再試行でリストアポイントのコピーに失敗したときは、Veeam Backup & Replicationによって現在のタスクが失敗としてマークされます。定期コピーモードの場合は、Veeam Backup & Replicationは、バックアップコピー間隔が終了するまで待機します。その後、Veeam Backup & Replicationによって、必要な変換処理が実行され、新しいバックアップコピーセッションが開始されます。

1つのバックアップコピージョブで複数のマシンを処理できます。バックアップコピータスクによって一部のマシンのみが正常に処理された場合、Veeam Backup & Replicationによって、これらのマシンのデータを保持するリストアポイントがターゲットバックアップリポジトリ内に作成されます。Veeam Backup & Replicationでは、次回のバックアップコピーセッションの間に、すべてのマシンのリストアポイントの処理が試みられます。

ジョブの自動再試行 注:

WANアクセラレータからのエラーの一部は、バックアップコピージョブの再試行をブロックする可能性があります。たとえば、ターゲットのWANアクセラレータ上のグローバルキャッシュに空き領域がない場合、Veeam Backup & Replicationでは、バックアップコピー操作が保留になり、バックアップコピーセッションの終了まで待機します。

変換の再試行

バックアップコピータスクの後、Veeam Backup & Replicationによって、ターゲットバックアップリポジトリ内でいくつかの変換処理が追加で実行される場合があります。これらの処理としては、バックアップチェーンの変換、リストアポイントからの削除済みマシンの除去、およびフルバックアップファイルのコンパクト化があります。詳細については、「変換プロセス」を参照してください。

Veeam Backup & Replicationで変換の実行が失敗する場合があります。たとえば、ターゲットバックアップリポジトリ内のバックアップファイルがファイルレベルのリストアのセッションによってロックされた場合です。デフォルトでは、Veeam Backup & Replicationによって変換処理が自動的に5回再試行されます。再試行の間の最初の間隔は1分です。新しく再試行されるたびに間隔は2倍になります。変換処理の再試行がすべて失敗すると、Veeam Backup & Replicationによって以下のことが実行されます。

  • [即時コピーモードの場合] [Fail]ステータスのジョブを停止し、新しいジョブセッションを待ちます。
  • [定期コピーモードの場合]ジョブをアイドル状態にして、新しいバックアップコピーの間隔が開始されるのを待ちます。

仮想インフラストラクチャのアクセス再試行

Veeam Backup & Replicationでは、すべてのバックアップコピーセッションの最初に、仮想インフラストラクチャにアクセスして、ジョブによって処理されたマシンのリストを作成します。

Veeam Backup & Replicationが何らかの理由で仮想インフラストラクチャにアクセスできない場合があります。たとえばvCenter Serverが応答しないときなどです。デフォルトでは、Veeam Backup & Replicationで自動的にアクセス操作が5分の間隔で5回、再試行されます。