アプリケーション認識処理

VMがMicrosoft Active Directory、Microsoft SQL Server、Microsoft SharePoint、Microsoft Exchange、またはOracleを実行する場合は、アプリケーション認識処理を有効にして、トランザクションレベルの整合性を維持したレプリカを作成できます。トランザクションレベルの整合性を維持したレプリカを使用すると、データを消失することなくアプリケーションを適切に復元できます。

アプリケーション認識処理を構成するには、次の手順を実行します。

  1. ゲストOS処理が有効になっていることを確認します。
  2. ウィザードの[Guest Processing]ステップで、[Applications]をクリックします。
  3. [Application-Aware Processing Options]リストで、アプリケーション認識処理を構成するVMを選択し、[Edit]をクリックします。

VMコンテナの一部として追加されているVMにカスタム設定を定義する場合は、スタンドアロンのオブジェクトとしてそのVMをリストに追加する必要があります。これを行うには、[Add]をクリックし、目的のVMを選択します。続いてリストからVMを選択して必要な設定を定義します。

  1. [General]タブの[Applications]セクションで、アプリケーション認識処理の動作シナリオを次のようにして指定します。
  • [Require successful processing]を選択すると、アプリケーション認識処理中にエラーが発生した場合に、Veeam Backup & Replicationがレプリケーション処理を停止します。
  • [Try application processing, but ignore failures]を選択すると、アプリケーション認識処理中にエラーが発生してもレプリケーション処理が継続されます。このオプションを使用すると、CDPポリシーの動作の続行が保証されます。ただし、作成されたレプリカでは、トランザクションレベルの整合性ではなく、クラッシュ整合性が維持されます。
  • VMでアプリケーション認識処理を無効にする場合は、[Disable application processing]を選択します。
  1. [Microsoft Exchange、Microsoft SQL、およびOracleの場合] [Transaction logs]セクションで、Veeam Backup & Replicationでトランザクションログを処理する必要があるか「コピーのみ」のレプリカを作成する必要があるかを指定します。
  1. [Process transaction logs with this job]を選択すると、Veeam Backup & Replicationはトランザクションログを処理します。

[Microsoft Exchange VMの場合] トランザクションログは、CDPポリシーによって長期リストアポイントが作成された後に切り捨てられます。作成が失敗すると、長期リストアポイントの作成が次に開始されるまで、ログはそのまま保持されます。

[Microsoft SQL Server VMおよびOracle VMの場合] トランザクションログの処理方法を構成する必要があります。ログ処理の構成方法の詳細については、「Microsoft SQL Serverのトランザクションログ設定」および「Oracleアーカイブログ設定」を参照してください。

  1. 別のレプリケーションツールを使用してゲストレベルのレプリケーションを実行する場合は[Perform copy only]を選択します。このツールは、データベース状態の整合性を維持します。Veeam Backup & Replicationでは、選択したVMで「コピーのみ」のレプリカを作成します。「コピーのみ」のレプリカでは、VM上のフルファイルおよび差分ファイルとトランザクションログの連鎖が維持されます。詳細については、Microsoftのドキュメントを参照してください。
  1. [Persistent guest agent]セクションで、[Use persistent guest agent]チェックボックスを選択して、アプリケーション認識処理のために各保護対象VM上で永続ゲストエージェントを使用します。

デフォルトでは、Veeam Backup & Replicationは非永続的実行時コンポーネントを使用します。Veeam Backup & Replicationは、CDPポリシーによってアプリケーション整合性のある長期リストアポイントが作成される前に各保護対象VMに実行時コンポーネントを導入し、リストアポイントが作成されるとすぐに実行時コンポーネントを削除します。

ゲストエージェントおよび非永続的コンポーネントの詳細については、「非永続的実行時コンポーネントと永続的エージェントコンポーネント」を参照してください。

複数のVMのアプリケーション認識処理を同時に構成するには、次の手順を実行します。

  1. ウィザードの[Guest Processing]ステップで、[Applications]をクリックします。
  2. [Application-Aware Processing Options]リストで、複数のVMを選択します。
  3. [Edit] > [General]をクリックします。
  4. 前のリストで説明されているオプションを構成します。

アプリケーション認識処理