フェイルオーバー

フェイルオーバーは、本番サイト内の元のVMから災害復旧サイト内のそのVMレプリカに切り替えるプロセスです。フェイルオーバーの間に、Veeam Backup & Replicationによって目的のリストアポイントまでVMレプリカがリカバーされ、すべてのI/Oプロセスが元のVMからそのレプリカにシフトされます。これによって、完全に機能するVMが数秒のうちに用意され、最小限の中断でユーザーがサービスやアプリケーションにアクセスできるようになります。

災害で本番サイトに問題が発生した場合のみでなく、レプリカの復元力をテストする目的でも、レプリカにフェイルオーバーできます。元のVMとVMレプリカが同じネットワーク上にある場合は、IPアドレスまたはマシン名の競合を回避するため、元のVMをネットワークから一時的に切断することを検討してください。

フェイルオーバー操作は次のように実行されます。

  1. Veeam Backup & Replicationによってすべてのレプリケーションアクティビティが保留になります。
  2. VMレプリカの状態が[Ready]から[Failover]に変更されます。
  3. Veeam Backup & ReplicationによってVMレプリカが目的のリストアポイントまでリカバーされます。
  4. Veeam Backup & ReplicationによってVMレプリカの電源がオンになります。

テストの目的でフェイルオーバーを実行しており、元のVMがまだ存在し稼動中である場合は、元のVMの電源はオンのままになります。

  1. レプリカが[Failover]状態で稼働中のときにそのVMレプリカディスクに対して行われたすべての変更が、保護仮想ディスク(<disk_name>-interim.vmdkファイル)に書き込まれます。

フェイルオーバーは、最終的な処理が必要となる中間のステップです。その後、次の操作を実行できます。

関連トピック

フェイルオーバーの実行