ファイル共有バックアップのしくみ

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    このセクションでは、次のことを説明します。

    ファイル共有バックアップのワークフロー

    Veeam Backup & Replicationでは、以下のように、バックアップストレージへのファイル共有バックアップを実行します。

    1. 新しいバックアップジョブセッションが始まると、Veeam Backup & Replicationは、ファイル共有データを処理するファイルプロキシを割り当てます。
    2. ファイルプロキシが、ファイル共有にあるファイルとフォルダを列挙し、巡回冗長検査(CRC)ツリーを作成します。
    3. ファイルプロキシが、CRCツリーをキャッシュリポジトリへ転送します。
    4. キャッシュリポジトリがCRCツリーを保存します。

    プロキシから新しいCRCツリー構造を受け取ったキャッシュリポジトリは、このCRCツリー構造と、前回のバックアップセッションで作成されたCRCツリーを比較します。ファイル共有に、前回のバックアップセッション以降、変更されたファイルまたはフォルダがある場合、キャッシュリポジトリは、ソースファイル共有から変更されたデータの読み取りを開始するよう、ファイルプロキシに指示します。

    1. ファイルプロキシが、ファイル共有から新しいデータを読み取ります。
    2. ファイルプロキシが、データパッケージを作成し、それらをターゲットバックアップリポジトリに転送します。

    データパッケージには、バックアップデータファイル(1つ64 Mb)と、バックアップファイルの名前とバージョン、およびバックアップファイル内のデータ割り当てを含むメタデータファイルが含まれます。

    1. Veeam Backup & Replicationが、バックアップリポジトリ内のファイルバージョンを保持設定と照合し、必要に応じてバックアップリポジトリからアーカイブリポジトリにバックアップデータを移動します。

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    保持シナリオ

    バックアップリポジトリとアーカイブリポジトリの構成に応じていくつかのバックアップ保持シナリオが考えられます。以下に、さまざまな設定でのNASバックアップ保持の例を示します。

    ケース1

    1つのファイルバージョンのみが作成されます。そのファイルは変更されません。

    ファイルバージョン1はバックアップリポジトリに残り、アーカイブリポジトリが有効化され構成されている場合でもアーカイブリポジトリに移動されることはありません。

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    ケース2

    バックアップリポジトリでの保持が5日に設定されています。アーカイブリポジトリは構成されていません。ファイルに対する変更は1日1回です。バックアップは1日1回実行されます。

    6日目に、ファイルバージョン6がバックアップリポジトリに追加され、ファイルバージョン1が保持によって削除されます。

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    ケース3

    バックアップリポジトリでの保持が3日に設定されています。ファイルに対する変更は1時間ごとです。バックアップは1日2回実行されます。

    4日目に、バージョン7および8がバックアップリポジトリに追加され、1日目にバックアップリポジトリに追加されたファイルバージョン1および2が保持によって削除されます。

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    ケース4

    バックアップリポジトリでの保持が3日に設定されています。ファイルに対する変更は1日1回です。

    3日目に、ソースファイルがソース共有から削除され、バックアップリポジトリでは、この日に作成されたファイルバージョンが削除済みと見なされます。

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    4日目に、バックアップリポジトリでまだそのファイルが削除済みとして検出され、ファイルバージョン1が保持によってバックアップリポジトリから削除されます。

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    5日目に、バックアップリポジトリでまだそのファイルが削除済みとして検出され、ファイルバージョン2が保持によってバックアップリポジトリから削除されます。

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    従って、このファイルのファイルバージョンはもうバックアップリポジトリに保存されていません。

    ケース5

    バックアップリポジトリでの保持が5日に設定されています。アーカイブリポジトリがデフォルト設定で有効になっています。ファイルに対する変更は毎日行われます。バックアップは1日1回実行されます。

    6日目に、ファイルバージョン6がバックアップリポジトリに追加され、ファイルバージョン1が保持によってアーカイブリポジトリに移動されます。

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    ケース6

    バックアップリポジトリでの保持が3日に設定されています。アーカイブリポジトリが、アーカイブからDOCXファイルを除外する設定で有効になっています。ファイルに対する変更は1日1回です。バックアップは1日1回実行されます。

    4日目に、1日目に作成されたファイルバージョンがバックアップリポジトリから削除されます。DOCXファイルのファイルバージョン1が削除され、XLSXファイル(DOCXではない)のファイルバージョン1がアーカイブリポジトリに移動されます。

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    ケース7

    バックアップリポジトリでの保持が4日に設定されています。アーカイブリポジトリが有効になっており、アクティブなファイルについてはバージョンを3つ、削除されたファイルについてはバージョンを2つ保持するように構成されています。

    8日目に、ファイルバージョン8がバックアップリポジトリに追加され、ファイルバージョン4がバックアップリポジトリからアーカイブリポジトリに移動されて、ファイルバージョンが4日間保持され、アーカイブリポジトリではファイルバージョン1が削除されて、アクティブなファイルのファイルバージョンが3つ(バージョン2、3、4)保持されます。

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    9日目に、ファイルがソースから削除され、ファイルバージョン9(欠落ファイルを意味する)がバックアップリポジトリに追加され、ファイルバージョン5がバックアップリポジトリからアーカイブリポジトリに移動され、アーカイブリポジトリでファイルバージョン2および3が削除されて、削除されたファイルのファイルバージョンが2つ(バージョン4および5)保持されます。

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    10日目と11日目に、ファイルバージョン6および7が続けてバックアップリポジトリからアーカイブリポジトリに移動されます。ファイルバージョン4および5がアーカイブリポジトリから削除されます。

    12日目に、ファイルバージョン8(最後のファイルバージョン)がバックアップリポジトリからアーカイブリポジトリに移動され、ファイルバージョン6がアーカイブリポジトリから削除されます。その後、さらにバージョン7および8がアーカイブリポジトリに保存されます。

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