所有権

所有権は、Amazon S3またはAzure Blobストレージリポジトリを同時に所有できるエンティティを定義します。

所有権の取得の発生

Veeam Backup for AWSまたはVeeam Backup for Microsoft Azureで最初のバックアップジョブセッションが終了すると、ストレージリポジトリとそのリポジトリ内のバックアップファイルの正当な所有者になります。

Veeam Backup & Replication顧客によるリポジトリとそのバックアップファイルの所有権の取得は、以下の手順で行われます。

  • ステップ1:リポジトリの所有権の取得。

顧客がVeeam Backup & Replicationコンソールにエクスターナルリポジトリとしてオブジェクトストレージを追加するたびに、リポジトリの所有権要求が発生します。

  • ステップ2:リポジトリ内のバックアップファイルの所有権の取得。

オブジェクトストレージ内のバックアップファイルの所有者になれるのは、Veeam Backup for AWSまたはVeeam Backup for Microsoft Azureが、所有権を取得しようとしているバックアップ(つまり、ステップ1で追加したリポジトリ内にあるバックアップファイル)を参照するバックアップジョブセッションを起動した後です。

このセッション中、Veeam Backup for AWSまたはVeeam Backup for Microsoft Azureは、リポジトリの所有者を確認し、所有者が変わったことが判明した場合は、新しい正当な所有者を参照する新しいチェックポイントを作成して、そのリポジトリ内の各バックアップファイルの所有者を変更します。このチェックポイントは以後のバックアップジョブセッション中に使用されて、所有者を繰り返し確認します。

エクスターナルリポジトリを追加した後に、関連するバックアップジョブを一度も起動しない場合もあります。そのようなシナリオでは、Veeam Backup & Replicationは保持ポリシーを管理できませんが、エクスターナルリポジトリデータをリストアしたり、エクスターナルリポジトリからバックアップを削除したり、バックアップコピーを実行したりすることはできます。

別のVeeam Backup & Replication顧客による所有権の取得

リポジトリとそのバックアップファイルの所有権は、一度に1人のVeeam Backup & Replicationクライアントのみに与えられます。

そのため、クライアントAが以前にクライアントBの追加したエクスターナルリポジトリを追加すると、クライアントBはその所有権を完全に失います。

所有権を失うということは、顧客Bは保持ポリシーを管理できないことを意味します。以前に作成されたバックアップコピージョブとリストアセッションはすべてできなくなります。

ただし、同じオブジェクトストレージを新たに追加し直すと、所有権を簡単に再要求することができます。

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