分散導入

分散デプロイメントのシナリオは、さまざまなサイトにまたがって複数のバックアップサーバーがインストールされている、地理的に分散された大規模な仮想環境に推奨されます。これらのバックアップ・サーバーがオプションのコンポーネントVeeam Backup Enterprise Managerによって連携され、これらのサーバーの一元管理とレポートが、単一のWebインターフェースで可能になります。

分散デプロイメント 

Veeam Backup Enterprise Managerがバックアップサーバーからデータを収集するため、バックアップインフラストラクチャ全体で単一のWebコンソールを介して、バックアップジョブやレプリケーションジョブを実行したり、これらのジョブを編集したり、1つのジョブをテンプレートとして使用してジョブのクローンを作成したりできます。また、さまざまな領域のレポートデータも提供されます(過去24時間や過去7日間に実行されたすべてのジョブ、これらのジョブに関係したすべてのVMなど)。1つのサーバー上に統合されるインデックス作成データを使用して、Veeam Backup Enterprise Managerが提供する高度な機能により、すべてのバックアップサーバー上で作成されたVMバックアップ内のVMゲストOSファイルを検索し(異なるサイトのバックアップリポジトリに格納されている場合を含む)、これらのファイルをワンクリックでリカバーできます。VMゲストOSファイルの検索は、Veeam Backup Enterprise Manager自体で実行できます。

IT管理者は、柔軟な委任オプションとセキュリティロールを利用し、データベース管理者に対してOracle VMやSQL Server VMのリストアを許可するなど、組織内の権限を持つユーザーに対して、必要なファイルリストア権とVMリストア権を委任できます。

バックアップ・インフラストラクチャ内でVeeam Backup Enterprise Managerを使用する場合、展開するすべてのバックアップ・サーバーにライセンスをインストールする必要はありません。代わりに、Veeam Backup Enterprise Managerサーバーにライセンスを1つインストールすると、このライセンスがバックアップ・インフラストラクチャ内のすべてのサーバーに適用されます。このアプローチで、複数のバックアップサーバーでのライセンス使用やライセンスアップデートの追跡が簡素化されます。

また、VMware管理者は、Veeam Backup Enterprise Managerを使用してインストール可能なVeeamのvSphere Web Clientプラグインにより、メリットが得られます。使用済みのストレージ領域と利用可能なストレージ領域のビューに関する累積情報や処理対象のVMに関する統計を分析し、すべてのジョブの成功、警告、および失敗の件数を確認し、保護されていないVMを容易に特定し、リポジトリのキャパシティプランニングを実行でき、これらすべてをvSphereから直接実行できます。

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