レプリケーション用のバックアップ インフラストラクチャ

Veeam Backup & Replicationではレプリケーション処理に以下のコンポーネントを使用します。

ジョブに関係するすべてのバックアップインフラストラクチャコンポーネントは、データパイプを構成します。ソース・ホストおよびターゲット・ホストは、データ・フローに2つの終点を生成します。Veeam Backup & Replicationでは複数のサイクルでVMデータを処理し、VMデータをブロックごとにデータ・パイプを介して移動します。

バックアップサーバー

バックアップサーバーは、バックアップインフラストラクチャの設定および管理のための主要コンポーネントです。バックアップサーバーは、レプリケーション処理時に、レプリケーションタスク、コントロールリソース割り当ておよびレプリカジョブのスケジューリングを調整します。

ソースおよびターゲットホスト

レプリケートされたVMデータは、ソースホストとターゲットホストが作成する2つの終点の間を移動します。ターゲットホストのロールは、単一のESXiホストまたはESXiクラスターに割り当てることができます。クラスターをターゲットとして割り当てると、いずれかのクラスターホストが失敗した場合にレプリケーションが中断されないことが保証されます。

バックアッププロキシ

VMレプリケーション処理時にVMデータを収集、変換および転送するために、Veeam Backup & ReplicationはVeeam Data Moverを使用します。Veeamデータムーバーは互いに通信し、安定した接続を維持します。

どのレプリケーション・ジョブでも、Veeam Backup & Replicationは次の3つのVeeam Data Moverを必要とします。

レプリケーションの際、ソースVeeamデータムーバーはソースホストと対話し、ターゲットVeeamデータムーバーはターゲットホストと対話します。バックアップリポジトリ上でホストされているVeeamデータムーバーはレプリカメタデータファイルを置き換えるものです。

レプリケーション処理を合理化するには、バックアッププロキシをVMに展開します。仮想バックアッププロキシは、ターゲットデータストアへの直接接続があるESXiホストに登録する必要があります。この場合、バックアッププロキシは、レプリカデータをターゲットに書き込むのに仮想アプライアンス転送モードを使用できます。

レプリケーション・ジョブの初回実行時に、Veeam Backup & Replicationはターゲット・データストア上の空の仮想ディスクを使用してレプリカを作成します。仮想アプライアンスモードが使用できる場合、レプリカ仮想ディスクはバックアッププロキシにマウントされ、ESXiホストI/Oスタックを介して設定されます。この結果、書き出し速度とESXiターゲットへのフェイルセーフレプリケーションが向上しました。詳細については、「転送モード」を参照してください。

バックアップ・プロキシが物理マシンに展開されているか、仮想アプライアンス・モードがその他の理由で使用できない場合、Veeam Backup & Replicationは、ネットワーク転送モードを使用してレプリカ・ディスク・ファイルを設定します。

Backup Repository

バックアップリポジトリは、レプリカメタデータを格納します。バックアップリポジトリは、ソースサイトのできるだけソースホスト近くに展開する必要があります。増分レプリケーションを実行する場合、ソースVeeamデータムーバーは、バックアップリポジトリのVeeamデータムーバーサービスと通信してレプリカメタデータを取得し、2つあるレプリカ状態が変更されたデータブロックをすぐに検出します。

WANアクセラレータ

WANアクセラレータは、バックアップインフラストラクチャのオプション要素です。低速の接続またはWANを経由してVMをレプリケートする場合、WANアクセラレータを使用できます。

レプリケーション処理で、WANアクセラレータは、グローバルデータのキャッシングおよび重複排除を行います。WANアクセラレーションを使用するには、次のようにして2つのWANアクセラレータを展開する必要があります。

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レプリケーションシナリオ