ストレージ設定

バックアップジョブのストレージ設定を指定するには、次の手順を実行します。

  1. ウィザードの[Storage]ステップで、[Advanced]をクリックします。
  2. [Storage]タブをクリックします。
  3. デフォルトでは、Veeam Backup & ReplicationはVMデータの重複排除を行った後、それをバックアップリポジトリに保存します。データの重複排除によって、バックアップファイルのサイズは小さくなりますが、バックアップジョブのパフォーマンスが低下する場合があります。データの重複排除の詳細については、「重複排除」を参照してください。

データの重複排除を無効にする場合は、[Enable inline data deduplication]チェックボックスをオフにします。データの重複排除を無効にする場合、増分バックアップのワークフローも変更する必要があります。このジョブで変更ブロック追跡(CBT)が有効になっている場合、Veeam Backup & Replicationでは、CBTによって「新しい」としてマークされているすべてのデータブロックを宛先ストレージに保存し、この時に追加の確認を実行したり、Veeamのフィルタリングメカニズムを使用したりすることはありません。これによって増分バックアップが高速に実行されるようになります。ただし、バックアップファイルのサイズが大きくなる可能性があります。

  1. デフォルトで、Veeam Backup & Replicationは、Microsoft Windows OSでVM上のNTFS MFTファイルをチェックして、hiberfil.sysファイル(休止状態モードに使用されるファイル)とpagefile.sysファイル(スワップ・ファイル)のデータ・ブロックを識別し、これらのデータブロックを処理から除外します。VMそのものが大きく変化しない場合でも、スワップファイルは動的な性質を持ち、バックアップジョブセッションの間に大きく変化します。サービスファイルの処理は、ジョブパフォーマンスを低下させ、増分バックアップファイルのサイズを肥大化します。

hiberfil.sysファイルおよびpagefile.sysファイルデータブロックをバックアップに含めたい場合、[Exclude swap file blocks]チェックボックスをオフにします。詳細については、「スワップファイル」を参照してください。

  1. デフォルトで、Veeam Backup & Replicationは、削除されたファイルブロック(VMゲストOS上の「ダーティ」ブロック)を保存場所にコピーしません。このオプションを使用すると、バックアップファイルのサイズが縮小し、ジョブパフォーマンスが向上します。ダーティデータブロックをバックアップに含めたい場合は、[Exclude deleted file blocks]チェックボックスをオフにします。詳細については、「削除されたファイルブロック」を参照してください。
  2. [Compression level]リストから、バックアップの圧縮レベル(NoneDedupe-friendlyOptimalHigh、またはExtreme)を選択します。データ圧縮の詳細については、「圧縮と重複排除」を参照してください。
  3. [Storage optimization]セクションで、使用するバックアップターゲットのタイプを選択します。選択したタイプに応じて、Veeam Backup & Replicationは異なるデータブロックサイズを使用してVMを処理します。使用可能なストレージ最適化オプション、使用されるデータブロック、およびそれらがパフォーマンスに与える影響の詳細については、「ストレージ最適化」を参照してください
  4. バックアップファイルの内容を暗号化する場合は、[Enable backup file encryption]チェックボックスを選択します。[Password]フィールドで、暗号化に使用するパスワードを選択します。事前にパスワードを作成していない場合は、[Add]をクリックするか、[Manage passwords]リンクを使用して新しいパスワードを指定します。詳細については、「データ暗号化のパスワードの管理」を参照してください。

バックアップサーバーがVeeam Backup Enterprise Managerに接続されていない場合に、パスワードを紛失すると、暗号化されたバックアップからデータをリストアすることはできません。Veeam Backup & Replicationはそれについて警告を表示します。詳細については、「パスワードを使用しないデータの復号化」を参照してください。

既存のバックアップジョブの暗号化を有効にすると、次のジョブセッション中に、Veeam Backup & Replicationによってフルバックアップファイルが作成されます。バックアップチェーン内に作成されたフルバックアップファイルと以降の増分バックアップファイルは、指定のパスワードを使用して暗号化されます。

暗号化は遡及的ではありません。既存のジョブの暗号化を有効にした場合、Veeam Backup & Replicationでは、このジョブで作成された以前のバックアップチェーンは暗号化されません。暗号化されていない以前のチェーンを暗号化された新しいチェーンから分離できるように、新しいチェーンを開始するには、このVeeamナレッジベースの記事を参照してください。

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